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フジ『民衆の敵』視聴率4%台で月9ワースト…物語描写を放棄、ドラマの体をなさず

文=絢友ヨシカ/ライター
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フジ『民衆の敵』視聴率4%台で月9ワースト…物語描写を放棄、ドラマの体をなさずの画像1篠原涼子

 篠原涼子が主演を務める連続テレビドラマ『民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?』(フジテレビ系)の最終話が12月25日に放送され、平均視聴率4.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。最終回にしてついに4%台に大幅ダウンし、“フジ月9”ワーストを記録してしまった。

 そんな最終回だが、結局はあおば市議会議員の藤堂誠(高橋一生)が裏で手をまわして、平田和美(石田ゆり子)に“市議会のドン”犬崎和久(古田新太)の不正を暴かせ、市役所職員の富田恭一(渡辺いっけい)に犬崎の不正を告発させたことで、佐藤智子(篠原)市長の無実潔白を証明。市長のリコールを無事に回避した。

 だがその後、藤堂はニューポート計画に賛成だということが判明。しかも藤堂によるとニューポート計画の本当の目的は、あおば市に産業廃棄物処理場をつくることだということも明らかになった。ここから、「みんなの幸せのためにひとりを犠牲にするのはおかしい」という佐藤と、「ひとりの幸せのためにみんなを犠牲にするのはおかしい」という藤堂で意見が対立。ただ、「どっちの意見も正しいと思う」という藤堂は、自分の政治を貫くために国政に行くことを決意したのだった。

 結局、佐藤は市民にニューポート計画の全容を明かし、「市民議会」によって可否を決めることを宣言。最初は参加者の少なかった市民議会だったが、同期市議である小出未亜(前田敦子)、岡本遼(千葉雄大)、園田龍太郎(トレンディエンジェル・斎藤司)らの働きかけもあり、多くの人が参加してくれるように。最後は、全員が積極的に質疑に参加し、「市民による市民のための政治」が行われる、というのが同ドラマの着地点となった。

 ただ、佐藤が自由すぎるのは今に始まったことではないため、特に気になることはなかったが、小出がキャバ嬢のような振る舞いで男性を市民会議に誘ったり、犬崎派閥の前田康(大澄賢也)が突然に会派を抜けたかと思えば、告発された犬崎をあっさり裏切る秘書の若宮寛(若旦那)。藤堂にしても、富田に犬崎を告発させるために多額のお金を渡していたりと、登場人物たちがあまりにも自由に動き過ぎて、どこで何がどうなっているのかさっぱりわからない状態に。

 しかも、それを詳しく描くわけでもなく、ただ話が流れていくだけ。そうかと思えば、いきなり3年後まで年月は進み、ニューポート計画が実施されたのか、はたまた反対派意見が多くて否決されたのかもまったくわからず。あおば市の市長に河原田晶子(余貴美子)が返り咲き、藤堂も国政に進出していることはわかったが、佐藤についてはあいまいなまま終了した。

 あおば市の市議会内で起こっていたこともはっきりしないままだったが、やはりデリヘル嬢・莉子(今田美桜)や佐藤の息子・佐藤駿平(鳥越壮真)の役割もあいまいなまま終了。実のところ、このドラマには不要な登場人物が多すぎたのではないだろうか。最初から最後まで何が伝えたかったのかわからなかった同ドラマ。今後、月9の失敗作として語り継がれていきそうな作品になってしまった。
(文=絢友ヨシカ/ライター)

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