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木村隆志「現代放送のミカタ」

『西郷どん』成否のカギは鈴木亮平より中園ミホ?注目すべき「モテ男」の描き方

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NHK大河ドラマ『西郷どん』 - NHKオンライン」より
 今年の大河ドラマ『西郷どん』(NHK)がスタートした。早速、「鈴木亮平がイメージに合わない」「薩摩弁が難しすぎる」などの問題点を指摘する報道やツイートが上がっているが、論点はそこではないだろう。


 一昨年の『真田丸』、昨年の『おんな城主 直虎』は、1年を通して脚本家の三谷幸喜と森下佳子をほめたたえる声が多かった。日本唯一の年間ドラマだけに、主演の堺雅人や柴咲コウがどうというより、長丁場で飽きさせない物語の質がより重要となっているのだ。

 そこでクローズアップされるのは、『西郷どん』の脚本を手がける中園ミホ。代表作は『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)、『花子とアン』(NHK)、『ハケンの品格』(日本テレビ系)、『やまとなでしこ』(フジテレビ系)と女性主人公モノばかり。多少なりとも不安はよぎる。

「なぜモテるのか?」の理由がカギに


 さらに、『西郷どん』の原作者・林真理子も、また女性主人公の作品で知られている上、林と中園が原作者・脚本家でコンビを組んだ『不機嫌な果実』(TBS系)、『anego[アネゴ]』(日本テレビ系)、『下流の宴』(NHK)もそうだった。

 そんな女性を描く名手の女流2人が「男の中の男」西郷隆盛を描くのだから異例というほかなく、これまでにない人物像が描かれること必至。実際、冒頭のナレーションに「男にも女にもめっぽうモテた」と入れたところから、男性ウケする強さやたくましさよりも、女性ウケする情や包容力を重んじていることがわかる。

 ゆえに、今作の成否を占うポイントは、女流2人がドラマの登場人物からだけでなく老若男女の視聴者からモテる西郷隆盛を描けるかどうか。序盤は「貧しい下級武士の家に生まれながら、困っている人を見かけたら自分のお金や食べ物をあげてしまう」「腕のケガで武士としての未来を狭められたにもかかわらず、明るく振る舞い、豪快に笑う」などの“ベタないい男像”が描かれている。

 正直、これだけでは「西郷はなぜモテるのか」の理由として弱く、主人公の魅力につながっていない。今後は視聴者に「だから西郷隆盛はモテる」と納得させなければいけないし、もし「女性からモテる男性像」が続いたら苦戦必至だろう。

ハマリ役か、安易なキャスティングか


 そもそも西郷は、誰もがその名を知る明治維新の英雄でありながら、その人生はあまり知られておらず謎が多い。なかでも「社会の授業で習った薩長同盟の功績や西南戦争の悲劇しか知らない」という人は、今作で波乱万丈な生涯に驚かされるだろう。

 何よりも、挫折は数知れず。少年時のケガで刀が振れなくなってしまったことだけでなく、2度の島流し、自殺未遂、家が知行・家財没収に遭うなど、長丁場の大河ドラマにふさわしい起伏がある。また、奄美大島での大恋愛や3度の結婚も、これまであまり語られてこなかった。

 西郷隆盛は、単なる英雄でも悲劇のヒーローでもなく、挫折を乗り越えてきた等身大の人間くさい男。それは俳優・鈴木亮平の姿にそっくり重なる感もあるだけに、よくいえば「ハマリ役」、悪くいえば「安易なキャスティング」ともいえる。

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