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ローソンがファミマを突き放し、セブンをグイグイ追い上げ始めた理由

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント

 12年6月には、糖質が少なく食物繊維などの栄養成分を多く含んでいる「ブラン(穀物の外皮)」を使用した「ブランパン」の販売を開始した。ブランシリーズは爆発的な人気を博し、17年10月末時点で累計1億5000万個以上を販売する大ヒット商品となった。また、カロリーが少なく野菜を多く含んでいる「グリーンスムージー」も大ヒット。15年5月より、同商品をはじめとするスムージーシリーズを販売し、17年2月末時点で累計8700万本以上を販売している。

ミネラル豊富な高品質野菜

 食品面でいえば、「健康」を前面に打ち出していくには生鮮品、特にサラダの充実が欠かせない。健康志向の高まりを背景に需要が伸びているためだ。総務省が公表している「家計調査」によると、サラダの世帯支出額(農林漁業を除く2人以上の世帯)は08年から16年の8年間で1.5倍以上増加している。コンビニやスーパー各社が力を入れている商材で、存在感が年々増しているのだ。

 ローソンは12年10月に「生鮮コンビニ宣言」を打ち出し、生鮮品を導入した「生鮮強化型ローソン」の改装・出店を積極的に推し進めたり、カット野菜を中心とした生鮮品の品ぞろえを強化している。こうした施策が功を奏し、17年12月度のサラダ関連商品は1年前と比べ約10%多く販売したという。

 ローソンは提供する野菜の品質にこだわりを見せている。ミネラル成分を豊富に含む野菜を栽培する技術「中嶋農法」認定のカット野菜を販売。全国のローソンファームや契約農家にも取り入れ、高品質の野菜や果物を提供している。販売を強化するため、中嶋農法の商標と開発した肥料の特許を有するエーザイ生科研を13年8月に子会社化した。同年11月には中嶋農法の認定を目指す生産者を「ミネラル栽培友の会」として認定し、同会が栽培した野菜をカット野菜として販売している。

 13年10月には、ブランドスローガンを「マチのほっとステーション」から「マチの健康ステーション」に変更した。新たな事業戦略を打ち出し、健康関連商品やOTC医薬品の取り扱いを拡充させたりするなどして、「地域の健康一番店」を目指すという。

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