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ドミノ・ピザ、「15分で宅配」に潜む重大リスク…垣根越えた「出前」競争で激化に焦り

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント
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 ドミノ・ピザが、注文から最速15分以内にピザを配達するサービスを新たに開始した。これまで30分で届けるサービスを徹底し、素早い宅配で顧客の支持を獲得してきたが、それをさらに速めるというのだから驚きだ。

 ただし、無条件でサービスを受けられるわけではない。インターネット注文限定で、ピザの枚数が6枚以下、配達予測時間が15分、または20分以内であることが条件だ。15分以内配達は追加で300円が必要となる。20分以内での配達も可能で、その場合は200円かかる。もし時間内に届けることができなかった場合は、次回Mサイズピザ1枚が無料になるクーポンを配信するという。

 ドミノ・ピザは、注文を受けてから生地をつくり、約2分でトッピングを済ませ、約5分で焼き上げるという。注文から配達出発まで平均して10分以内だ。製造時間を短くするため、約3分で焼き上げるオーブンを順次店舗に導入する計画もあるようだ。また、小回りがきく電動自転車を導入し、近距離の配達を迅速にできるようにもしている。できるだけ速く配達するサービスを整えることで、顧客満足を高めたい考えだ。

 こうして、15分、20分という今まででは考えられないスピードで宅配をするサービスを導入したわけだが、裏を返せば、そこまでしなければ競争に生き残ることができないという焦りがドミノ・ピザにはあるのかもしれない。というのも、同社の業績は必ずしも順調とはいえないためだ。

 ドミノ・ピザの2017年6月期の決算は、売上高が前年比1.9%増の340億円、営業利益が7.6%減の12億円だった。わずかに増収となったが、16年6月期が前年比11.8%も増加したのと比べると物足りなさを感じる。また、売上高営業利益率が年々悪化していて、12年3月期には11.9%あったが、17年6月には3.6%にまで低下している。

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