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ディズニーR、顧客満足低下でも値上げ連発で利益&現預金うなぎ上り

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント

豊富な資金力でさらに拡大か

 また、稼いだ利益を貯め込んでいるため、「現金及び預金」も劇的に増加している。17年3月期末の現金及び預金は前期末に比べ26.1%多い2638億円にも上る。年々増加している状況だ。オリエンタルランドは年に500億円規模の投資を行っているが、近年は稼ぐ利益がそれを上回っているため、資金を貯めこむことができているのだ。

 オリエンタルランドは豊富な資金を背景に、東京ディズニーランド(TDL)とTDSの2パーク開園以来最大規模の約750億円を投じて、20年度までにTDLにディズニー映画「美女と野獣」をテーマにしたアトラクションや街並み、飲食店などを建設する方針だ。併せてディズニー映画「ベイマックス」をテーマにしたアトラクションやミニーマウスのキャラクターグリーティング施設、屋内型大型シアター、ポップコーンの専門店も導入するという大規模プロジェクトとなっている。

 TDSには約180億円を投じてフライトシュミレーター型のアトラクション「ソアリン」を19年度に導入する。世界中の名所や大自然を上空から眺める感覚を味わえるアトラクションで、海外のディズニー・テーマパークでは高い人気があるようだ。

 一部報道によると、3000億円を投じてTDLとTDSの敷地を大幅に拡張する計画もあるようだ。事実上の第3のテーマパークという位置づけで、独自のアトラクションなどを導入する計画だという。リピーターの確保に加え、混雑緩和を実現する考えのようだ。この構想が実現すれば、約3400億円にも上ったTDS以来の大型投資となる。

 オリエンタルランドは、TDRの顧客満足度の低下という経営上の不安定要素を抱えている。一方で、そういった問題を解決できるだけの豊富な資金を有している。そういう意味では、まだまだ安泰なのかもしれない。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)

●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。

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