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EDに悩む中高年男性に朗報…治療の「恥ずかしさ」解消、遠隔診療が急増

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「Thinkstock」より

 多くの医療機関で遠隔医療が導入され始めている。最近は、ED(勃起不全)専門外来で遠隔医療を導入するクリニックが増えた印象がある。心理的なハードルが高いとされるED治療も、遠隔医療なら気軽に受けられると感じる男性も多いだろう。

 日本人男性の前立腺肥大患者数は40万人以上とも推計され、特に50代から増加する傾向にある。前立腺肥大に伴いEDになる男性も少なくない。また、前立腺肥大治療薬の副作用としてEDになるケースもある。そのほか、生活習慣病やメタボリックシンドローム、肥満症などもEDを招く危険因子となる。

 EDを懸念する中高年男性の多くが、「ED治療に興味はあるが、受診は気恥ずかしい」という。そういったなかで、遠隔医療が広がることは朗報といえるだろう。しかし、遠隔医療では、対面での診療に比べ患者の状態を把握することが希薄になる可能性があり、医師は患者からの十分なヒアリングが必須である。

 2017年10月25日付本連載記事『病院へ通院「不要」に…自宅にいたまま遠隔医療が本格普及、高齢者や認知症患者の負担減』でも、遠隔医療について取り上げたが、その頃に比べても遠隔医療を行う医療機関は増加傾向にある。

 13年頃から注目され始めた遠隔医療だが、15年には遠隔画像診断を中心に、市場は100億円を超える規模に成長した。遠隔画像診断とは、コンピューター断層撮影装置(CTスキャナー)などの画像を、専門医が診る遠隔読影サービスである。さらに、18年度の診療報酬改定で遠隔診療についてプラス改定となったことや、情報通信技術(ICT)の発達により、遠隔医療市場はさらに成長すると予測される。それを裏付けるように、インターネットで「遠隔医療」と検索すると、多くの医療機関が導入をアピールしている。特にクリニックなどの小規模医療機関での導入は、患者にとって待ち時間の短縮の面で非常にメリットがある。

ED治療は自由診療

 ED治療は、健康保険適用外の自由診療のため、その医療費は全額自費になる。また、医療機関ごとに自由に価格を決めることができる。つまり、同じ診療、処方薬であっても、病院によって価格が異なる。これは、遠隔医療の場合でも同様だ。利用の際には、事前に価格の確認が必要である。

 また、遠隔医療を行う医療機関の広告などを見ると、すぐに遠隔医療の利用ができるような印象を受けるが、実際は、最初に医療機関で直接受診することが前提だ。初診で医師は患者から十分なヒアリングを行い、既往歴やアレルギー、健康状態を把握する。同時に遠隔診療が可能であるかの判断も行い、システム、料金についての説明をする。遠隔医療を行うことに問題がないと医師が判断すれば、次回からネット経由でアプリなどを使用して診療を受けることができる。

 人生100年が珍しくなくなってきた今、中高年のED治療薬はQOL(生活の質)の向上や維持のための必須アイテムとなるだろう。ただし、ED治療薬の服用には制限が多い。血圧の異常や不整脈、心筋梗塞や脳梗塞・脳出血などの既往歴がある場合は、必ず医師に伝えてほしい。また、併用薬にも注意が必要で、一緒に服用してはいけない薬もあるため、持病の薬がある場合も、医師や薬剤師に確認してもらいたい。

 遠隔診療は、患者側も自分の情報を十分に医師に伝えることが、安全に医療を受けるカギとなる。
(文=吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト)

吉澤恵理/薬剤師、医療ジャーナリスト
1969年12月25日福島県生まれ。1992年東北薬科大学卒業。薬物乱用防止の啓蒙活動、心の問題などにも取り組み、コラム執筆のほか、講演、セミナーなども行っている。

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