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元気寿司が元気だ!突然に利益爆増で急成長開始、カギは「回転しない」方式?

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント
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元気寿司が元気だ!突然に利益爆増で急成長開始、カギは「回転しない」方式?の画像1香港の「元気寿司」店舗(「wikipedia」より)

 競争が激しさを増している回転ずし業界。スシローやくら寿司、はま寿司かっぱ寿司が業界のビッグ4として君臨し、覇権を争っている。業績面では、かっぱ寿司が苦戦しているものの、スシローとくら寿司、はま寿司は増収を続け好調を維持している。

 直近の通期売上高の対前年同期増減率は、スシローが5.9%増(2017年9月期)、くら寿司が8.0%増(17年10月期)、はま寿司が8.0%増(17年3月期)、かっぱ寿司が1.1%減(17年3月期)となっている。5.9%、8.0%という増収率は、市場規模が大きい業界のトップクラスの企業という範囲でいえば、相当高い数値といっていいだろう。

 この増収率でも大変な驚きがあるが、それらをも上回る増収率を誇る大手回転ずし店を展開する企業がある。業界5位の元気ずしだ。17年3月期の対前年同期増収率は8.1%で、前年の同10.1%からはやや落ちたものの、1月31日に発表された17年4〜12月期は同17.3%という驚異的な数値を叩き出している。

 元気寿司は「元気寿司」「魚べい」といったブランド名の回転ずし店を展開する企業だ。17年9月末時点の国内店舗数は元気寿司が37店、魚べいが112店となっている。元気寿司の16年度の売上高は349億円。同年度の業界首位のスシローの売上高は1477億円なので元気寿司はその4分の1程度だ。

 4位のかっぱ寿司(794億円)との比較でも、半分にやや届かない程度となる。だが、もしかっぱ寿司の売上高が変わらず、元気寿司が毎年10%の増収率で成長すれば、20年度には両社の順位が逆転する。かっぱ寿司は現在業績が低迷し、元気寿司は依然好調なため、十分あり得る話だろう。

元気寿司、急成長のワケ

 業績が絶好調の元気寿司だが、スシローなどビッグ4の影に隠れがちで、世間での認知度はやや低い。そこで、元気寿司と魚べいの両ブランドを簡単に紹介したい。

 元気寿司は1皿100円を中心に、最大450円までで5つの価格帯のすしを提供する。店舗は大半が関東にあり、東北や甲信越にも出店している。魚べいは1皿100円のすしが充実している。店舗は多くが関東にあるが、北海道、東北、甲信越、東海、近畿、九州にも出店している。客単価は魚べいのほうがやや低く、元気寿司が950〜1150円、魚べいが900〜1000円となっている。

 元気寿司と魚べいがほかの一般的な回転ずし店と大きく違うのは、「回転しないすし」方式を導入している店舗の多さだろう。同方式の導入店舗には、店内と厨房を一周する回転レーンがない。タッチパネル式の端末で注文を受け、高速レーンで商品を厨房から客席までダイレクトに届けるのだ。17年9月末時点で6割以上の国内店舗で導入している。

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