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3,000人以上の飲食店経営者を生み出した飲食業界注目の「店舗銀行システム」

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※画像:『「投資家」にも「経営者」にも小さな飲食店は最強の生き抜く力』(葛和満博 著、ダイヤモンド社刊)

 外食産業は華やかさを増している。個性的にして創意工夫に満ち、品質を競い日々成長を遂げている。そのような中、技術を習得した職人が、独立開業を目指すことも少なくない。しかし社会情勢がそれを許さない。銀行は中小企業にさえ貸付を渋る時代だ。小規模の飲食店に融資するような銀行を探すのはまず無駄と言っても過言ではないだろう。技術があり、熱意があっても、開業は夢と散ってしまう。

 『「投資家」にも「経営者」にも小さな飲食店は最強の生き抜く力』(葛和満博 著、ダイヤモンド社刊)は、最小限の資金、最小限のリスクで開業ができることを説く。そのキーワードとなるのが「店舗銀行システム」だ。簡単に言えば、手持ちのお金や不動産を運用したい投資家から投資を募ることで、飲食店経営者は通常よりも少ない資金でお店を開業できるシステムだ。また、飲食店の成否を左右する立地やお店づくりについては、「店舗銀行システム」からの指導やサポートを受けることができるのである。

 著者は40年以上この方法で、資金は足りないがやる気はある経営者にチャンスを与え、多くを成功に導いてきた。本書では全国で3,000店舗以上の実績を持つ、著者・葛和満博氏が自ら「店舗銀行」の仕組みと成功の秘訣を紹介している。

■「店舗銀行システム」はどう生まれたか

 著者・葛和満博氏は、旧満州の大連で生まれ育ち、帰国後、大阪で戦後の辛酸を嘗め尽くした。大学入学と共に上京し、貿易業で起業。加えて不動産の仲介も行なった。

 「昭和元禄」と呼ばれたぜいたく志向時代の始まりのなか、需要があると判断し30代で飲食店業界へ転身。バー、スナック、喫茶店、大衆割烹、レストランなど次々に飲食店をオープンさせた。面白いように金が儲かったと氏は言う。

 しかし、黙っていても儲かる時代はやがて終わり、経営は簡単にはいかなくなった。本腰を入れて経営に取り組む程に身がもたなくなり、「なんとかしなければ」ともがく中、ある結論に至った。

 「自分はオーナーとして一定の配当だけ受け取って、店長を経営者にしてしまったほうがいいのではないか」

 「店舗銀行システム」の誕生である。

 飲食店を始めるためには通常、資本(金)、装置(店舗)、サービス(人間)の3つが必要だ。この3つの要素を経営者自身が用意するのが一般的で、経営者自ら資本を調達し、自分の好みで店舗をつくり、自ら店に出てサービスにも当たる。これが常道である。

 しかし、経営者が、自分の才覚だけで開業資金を調達するのは極めて難しい。また、店づくりの経験のない、儲かる店舗づくりのノウハウがなければ、飲食店経営は頓挫する。

 そこで、葛和氏が思いついたのが、儲かる条件を備えた店舗(装置)をつくり、経営者に貸し出すという仕組みである。いわば飲食店における「所有と経営の分離」を基本とした協働事業だ。これが「店舗銀行システム」である。

■国にも会社にもたよらない力を持つこと

 本書には方法論だけではなく、著者の強い信念が込められている。飲食店経営者に必要な「人間力」とは何か、集客方法などの細かなことについては本書に譲るとして、「店舗銀行システム」の中核を成すテーマは「生き抜く力」である。それは国にも会社にも頼らない力を持つことである。投資家は、安定して確実な経済力を、経営者は自らの「やる気」と「人間力」を、双方がそれぞれの力を併せ持ち、「店舗銀行システム」が成り立っている。

 誰しもこの世の中を、それがどれほど酷な場所であろうが、生き抜かねばならない。その為には生き抜く力と術を知っていなくてはならない。国にも会社にも頼らない力を持つことが、小規模経営者には必要なのである。

 本書には、単に経営のノウハウだけではなく、世の中の変遷に左右されぬ「人間資本」を磨き、強く生きるヒントがぎっしりと詰まっている。
(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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