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「男子選手を放って、伊調馨の指導ばかり」との声も…パワハラ告発「4人組」の過去

文=粟野仁雄/ジャーナリスト
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怪しげな男も暗躍

 現在、「週刊新潮」などでは伊調馨選手のいとこだというI氏という男が取り沙汰される。芸能事務所社長などを名乗り、恐喝での逮捕歴もある。この男がイベント会社に栄氏を登場させようとして、さらなる金を要求し会社が拒否した。しかし栄氏が「約束だから」とギャラなしで引き受けた。I氏は「顔をつぶされた」などと因縁をつけて、ことあるごとに栄氏を脅していたと「新潮」は報じている。I氏はベースボール・マガジン社に「伊調馨のいとこだ」と言って書籍の企画などを持ち込んだが、同社の調査で「いわくつき」と判断され断られたこともあるという。

「I氏とどこでつながったのかわからないが、田南部氏、安達氏、さらに佐藤満氏の3人と飲んでいて、告発騒ぎを考えついたらしい」(前出・協会関係者)

 佐藤満氏とはソウル五輪の金メダリスト。引退後、専修大学に就職したが大学の処遇に関する不満を、筆者ら担当記者たちに訴えることもあった。現在は同大学教授でレスリング部のコーチでもある。

 3人は全員、日体大出身。至学館大学に奪われた主導権を奪いたいという思惑も垣間見える。安達氏は「栄さんを個人的に恨んでいるわけではない」と話すが、2人の名勝負を取材した筆者としては残念だ。

 高校時代から中京女子大(当時)で栄氏に育てられた伊調選手は、北京五輪(2008年)後、「もう学ぶことはないかな」と上京。田南部氏が所属する警視庁のレスリング道場で男子と猛練習しオリンピック4連覇につなげた。田南部氏の功績は大きいが、2人の接近ぶりにレスリング界では「師弟関係以上では」という噂も出始めた。同氏には妻子があり、娘はレスリング選手。栄氏は「国民栄誉賞の馨がスキャンダルにならないか」と伊調選手を心配し、口も出したようだ。

 筆者の知る栄氏は朴訥でやや「言葉足らず」な面がある。練習中に選手を叱咤する言葉でも、信頼関係があるからこそ出せる言葉であったが、悪意に解釈したい人もいると筆者などのマスコミ関係者が気を遣うこともあった。人を信じやすく、ある意味で無防備な栄氏の周囲には、有名人を狙う怪しげな人物も蠢く。

 現段階では、真相は内閣府の調査結果を待つほかない。
(文=粟野仁雄/ジャーナリスト)

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