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積水ハウス、詐欺事件の調査報告書を「都合の良い部分のみ」公表疑惑…調査委員が抗議との報道

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積水ハウスの本社がある梅田スカイビル(「wikipedia」より)

 積水ハウスは3月22日、4月26日付で社外取締役を2人から3人に増やす人事を発表した。同日に開催する株主総会で選任し、正式に決める。

 1月24日の取締役会で和田勇会長(現取締役相談役)と阿部俊則社長(現会長)が東京・五反田のマンション用地詐欺事件で55億円の損失を出した経営責任をめぐり激突。解任動議の応酬となった。この争いに勝利した阿部氏が会長に就任し、新社長に仲井嘉浩氏が就いた。

 阿部氏は、代表取締役に70歳定年制を設けるなど、コーポレートガバナンス(企業統治)を見直すと発表。3月8日の記者会見で「取締役会の大改革をしたい。不退転の決意でやるのが私の役割と責任だ」と強調した。

 阿部氏の取締役会の大改革の内実とは、今回の役員の人事異動で和田派が一掃されたことを指すといった見方が社内外にある。

 和田氏は取締役を外れ、単なる相談役に退く。1月のクーデター事件の際、和田氏を支持した伊久哲夫取締役副社長は退任し顧問に就く。

 その一方で、阿部氏を支持した内田隆取締役専務執行役員は代表取締役副社長に昇格する。

 新任取締役は2人。社内からは三浦敏治常務執行役員(技術本部長委嘱)が昇格し、社外からは吉丸由紀子・ニフコ執行役員が加わる。女性の取締役は20年ぶりだ。社外取締役は元阪神百貨店社長・会長の三枝輝行氏と東京都市大学特別教授の涌井史郎氏に吉丸氏が加わり、3人に増える。

 取締役の11人の枠は変えないが、和田派と阿部派の力関係は大きく変わる。解任劇のとき、和田派は4人。和田氏と伊久氏が退くため、和田支持派は2人に減る。逆に阿部派は9人になる。

 さらに、和田氏を支持した常任監査役など3人が退任し、新たに常任監査役2人が就任。監査役は社外4人、社内2人の体制となる。執行役員も大幅に入れ替わる。詐欺事件に関わった常務執行役員など6人の執行役員が退任し、7人が昇格。7人が新たに執行役員になった。

 今回の役員人事を通して和田派は一掃され、阿部氏が権力基盤を固めた格好だ。

 阿部氏の喉に刺さった小骨は、分譲用用地の取引事故に関する調査対策委員会の調査報告書だ。報告書をめぐって、和田氏と阿部氏の解任劇が繰り広げられた。概要は発表されたものの、調査報告書の全容は公表されていない。

 3月16日付産経ニュースは、報告書を作成した調査対策委員会の委員が「会社の都合の良い部分のみを公表している」と批判し、全面的な公表を求めて会社側に抗議していると報じた。

 報告書が全面公開されれば、積水ハウスのお家騒動はもう一波乱起きる可能性がある。
(文=編集部)

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