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日向咲嗣『「無知税」回避術 可処分所得が倍増するお金の常識と盲点』

「58歳・正社員・営業職・月給35万」条件の職探しは相当厳しい理由…間違った再就職活動

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「Gettyimages」より

 60歳の定年後、数年勤務を延長したら、あとは年金でリタイア生活――。高度成長時代から連綿と続いてきた、そんな就労モデルが完全に消えつつある。



 上のグラフは、就業者総数とそれに占める高齢者(60歳以上のシニア層)の割合だ。就業者総数がデコボコと増減しているのに対して、高齢者の割合はひたすら
右肩上がりで増え続けている。平成元年(1989年)に5%台だったが、平成28年(2016年)には男性12.6%と2倍以上だ。

 シニアの中での就業率でみると、男性は60~64歳で76.8%、65歳以上は30.9%で、70歳以上でも19.9%と約2割の人が働いている。女性の場合はやや落ちるはいえ、60~64歳では50.8%と半数以上の人が働いている。高齢者の就業率が高まる傾向は、今後もさらに拍車がかかるだろう。(図7)

 年金満額支給が原則65歳から(60台前半は部分年金のみ受給)になって以来、企業に65歳までの雇用継続制度導入を義務づけた措置も一段落。昨年1月からは、それまで65歳以上は新規加入できなかった雇用保険に、年齢関係なく加入できるようになり、本格的な“エイジレス社会”に突入した感がある。



『58歳からのハローワーク200%活用術 単行本』(日向咲嗣/朝日新聞出版刊)
 一方、労働市場に目を向けると、シニアの就業志向が高まったとはいえ、転職しやすくなったわけではない。残念ながら、以前とあまり変わっていないのだ。

「有効求人倍率が常時1倍を超えているのは、介護、建設業、運輸など現場系の職種が求人倍率を押し上げているからです。事務系や管理職の求人倍率は、依然として低いままです。私が就職した平成元年頃、高齢者の求人倍率は、0.1くらいでした。それが数倍に増えたとしても0.2~0.3ですから、厳しい実態に変わりありません」(都内ハローワーク関係者)

 一方で、これまでの常識にとらわれず、求人の多い職種に目を向けたり、シニアならではの特性を生かせる職種を志望すれば、就職が容易になっているのも事実だ。

 特に大きく変わったのが、行政側の対応だろう。かつて「高齢者対策」と呼ばれていた“オマケ”の就職支援が、国の政策を推進する主役に躍り出た。

 2016年度から「生涯現役支援窓口」と銘打ち、主要なハローワークに55歳以上を対象にした専用窓口を設置した。さらに17年度からは全国110カ所に拡充。20年度までには全国で300カ所に増やす計画だという。

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