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永田町の「謎」 現役議員秘書がぶっちゃける国会ウラ情報

安倍首相、「内閣総辞職ではなく解散総選挙」を示唆か…永田町で多用される「総理の意向」

文=神澤志万/国会議員秘書

「PM」とは「プライムミニスター(首相)」、つまり安倍首相のことです。首相から直接指示が飛んできたら、官僚は飛び上がってしまいます。

 財務省内では、メモを書くときに首相を「PM」と表記することはよくあるそうです。ただ、口頭では「そ・う・り」のほうが「ピ・ー・エ・ム」の4文字より短いため、「総理」と呼ぶのだそうです。書くときは「総理」より「PM」のほうが圧倒的に画数が少ないので、そう略しているのです。

 実際に首相が発言していなくても、「総理の意向だ」というニュアンスで指示を出すことは、大臣の場合でもありますし、党内でも「幹事長室の意向」という言葉を耳にすることがあります。これは、永田町の“掟”なのです。

 そういえば、神澤が駆け出しの秘書だった頃、「『幹事長室の意向』ということは、幹事長がそう言ったわけではないんですか?」と聞いてしまい、「秘書の分際で何を言っているんだ。言われた通りにしろ!」と怒鳴られたことがありました。つまり、永田町では「上の言うことを聞く」のが常識で、「そこに疑問を持つ」ことは非常識なのです。

 さて、モリカケ問題はどこまでいくのでしょうか。ある政治資金パーティーで、安倍首相は総選挙について触れるシーンがあったそうです。追い詰められているからつい出てしまったのか、「俺を追い詰めたら、総辞職じゃなくて解散総選挙だぞ」と牽制したのか……。現時点で解散総選挙をしてもメリットがないため可能性は少ないと思いますが、何やら不穏な雰囲気が漂っています。
(文=神澤志万/国会議員秘書)

『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。 amazon_associate_logo.jpg

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