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どうしたんだ『花のち晴れ』!『花男』続編なのに突然つまらなく!視聴率の低下

文=吉川織部/ドラマウォッチャー
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 杉咲花が主演を務める連続テレビドラマ『花のち晴れ~花男Next Season~』(TBS系)の第4話が8日に放送され、平均視聴率は前回より0.6ポイント下がって9.0%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)だった。『花より男子』(花男)シリーズの続編という位置付けの本作。道明寺司(松本潤)率いる「F4」が卒業して10年後の英徳学園を舞台に、主人公の江戸川音(杉咲)や道明寺にあこがれる神楽木晴(King&Prince平野紫耀)、ライバル高校のホープ・馳天馬(中川大志)らが繰り広げる「痛快青春ラブコメディー」を描く。

 江戸川音と神楽木晴は、音のバイト先の先輩・紺野亜里沙(木南晴夏)とその彼氏・ミータン(浜野謙太)とダブルデートをすることに。もんじゃ焼き屋で和気あいあいと過ごしていたところ、音に数々のひどい仕打ちをしてきた真矢愛莉(今田美桜)が突然現れた。思わず音と晴は凍り付くが、意外にも愛莉はこれまでの行動を謝り、「友達になってほしい」と切り出す。さすがに音も裏があるのではないかと怪しむが、強引に友達として振る舞う愛莉にいつしか心を許していく。

 ところがそんなある日、音は愛莉によって突然レストランの冷蔵室に閉じ込められてしまう。脱出の手掛かりを探して冷蔵室の中を歩いていた音は、婚約者の馳天馬(中川大志)が片隅でうずくまっているのに気付く。天馬も愛莉の策略でこの場におびき出され、冷蔵室に閉じ込められる――という展開だった。

 第3話でせっかくおもしろくなってきたと思ったが、第4話はストーリーも平凡で役者の演技にも目立った見どころがなく、急激につまらなくなった印象を受ける。改心したように振る舞う愛莉が、実はまったく反省しておらず、良からぬ企みを着々と進めていたという展開は、あまりにも先が読めすぎて何の驚きもない。むしろ、いつ本性を現すのかばかりが気になってしまった。

 さらに、音にさんざんひどいことをしてきた愛莉が、第4話のラストで音と本当に友達になろうとする展開も、「自分だけ勝手に水に流すとは随分都合のいい脚本だな」という気持ちが先に立ってしまい、素直に「いい話」として受け止められなかった。愛莉に腹が立ったというより、晴をめぐる愛莉と音の微妙なライバル関係をこれで終わらせてしまう展開を残念に思った、という意味だ。

 愛莉がこれまでしてきたガチな暴力や中傷は終わりでいいとしても、もう少し健全なほのぼのとしたライバル関係が続くのを描いても良かったのではないかと思う。手の平を返したように、急に「こうなったら晴と(音に)幸せになってもらう」と愛莉に言われても、“随分つまんない奴になったな”としか思えない。

 ただ、愛莉を演じる今田美桜はこれまでで一番良かった。突然演技力が磨かれたとも思えないので、おそらく「誰もが振り返るような美少女役」が合っていたのだろう。逆に言えば、これまでの高飛車な女王様キャラは相当無理をしていたのかもしれない。当初から「かわいい系キャラ」で出演していれば、今よりもっと「あのかわいい子は誰?」といった扱いで注目されたかもしれない。

 さて、音を学園から排除しようと企む勢力の急先鋒だった愛莉が音の友達になったことで、学園における音の地位は安泰となった。次週からは、事実上の新キャラとして飯豊まりえ演じる人気モデル・西留めぐみがストーリーに大きく絡んでいくことになる。原作ファンの間ではいまいち人気のないキャラクターのようだが、ドラマではそうとは限らない。新キャラ投入が吉と出るか凶と出るか、引き続き注目したい。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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