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新聞社、「押し紙」隠蔽の実態…販売店の申告を公取委は無視、是正なら新聞業界再編も

文=小山内未果/弁護士
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注目される、佐賀新聞の押し紙訴訟

 新聞社が押し紙を行っていることを証明するような事例がある。佐賀新聞の販売店が弁護士を代理人として発行元の佐賀新聞社に訴訟を起こしており、公取委に対して緊急停止命令の発令を求めているのだ。おおまかな事件の概要は 以下の通りである(消費者法ニュース112号337頁以下)。

1.販売店が弁護士を代理人として、注文部数を減らして注文をした

2.これに対して、佐賀新聞社が注文部数以上の部数を送りつけた

3.販売店は、新聞社が送りつけてきた注文部数を超える注文代金相当額の支払いを拒絶した

4.佐賀新聞社が販売店に対して販売店契約を更新しなかった(販売店として認めないという意思表示)

5.販売店が、販売店の地位があることの確認を求めて提訴した

 まさに、絵に描いたような押し紙の事例に見える。この裁判では、すでに契約の更新を認める仮処分が二度出ている(佐賀地裁平成29年3月29日決定、同平成30年3月30日決定)。

 すでに弁護団は公取委に申告を行っている。あとは公取委がいつ動くのか、あるいは動かないのか。それを確認する絶好の機会である。
(文=小山内未果/弁護士)

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