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百貨店の盟主・三越伊勢丹の没落…赤字転落で約1千人削減と不動産事業が頼みの綱

文=編集部
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競合の百貨店各社は好調

 一方、競合の百貨店はインバウンド需要を取り込んで好調だった。

 高島屋の18年2月期連結決算は、売上高にあたる営業収益が前期比2.8%増の9496億円、営業利益は3.9%増の353億円、純利益は13.4%増の237億円だった。営業利益は8年連続の増益で、10年ぶりの高水準となった。店舗別の営業損益では、21年ぶりに国内全17店が黒字を達成した。

 関西国際空港でLCC(格安航空会社)を中心に発着便が増えた影響もあり、免税売上高は前期比42%増の487億円と大きく伸びた。このうち、約半分の240億円を大阪店が占める。大阪店の売り上げは8.8%増の1414億円と伸び、東京・日本橋店を抜いて66年ぶりに高島屋の一番店となった。

 19年2月期の営業収益は前期比1.2%増の9190億円、営業利益は15.1%減の300億円、純利益は21.8%減の185億円を予想。今秋に東京・日本橋に開業する新たな商業施設の投資が先行するため減益となる。

 J.フロントリテイリングの18年2月期連結決算(国際会計基準)は、売上高にあたる売上収益が前期比3.8%増の4699億円、営業利益は18.7%増の495億円、純利益は5.3%増の285億円だった。

 傘下の大丸松坂屋百貨店は免税売上高が479億円と前期比63%増えた。大丸心斎橋店が252億円で全体の過半を占め、同店の免税売り上げは70%増となった。

 昨年4月開業した複合商業施設「GINZA SIX(ギンザシックス)」のテナント収入も貢献した。

 19年2月期の売上収益は前期比3.2%増の4850億円、営業利益は2.1%減の485億円、純利益は7.1%増の305億円を見込む。訪日客の活況は続くと予想し、免税売上高は15%増の550億円を計画している。

 会計基準が異なるため売上高の比較はできないが、本業の儲けを示す営業利益を比較すると、以下のようになる。

※以下、社名 18年営業利益、19年営業利益予想
・J.フロント 495億円、485億円
・高島屋 353億円、300億円
・三越伊勢丹HD 244億円、290億円
(J.フロントと高島屋は2月決算、三越伊勢丹HDは3月決算)

BusinessJournal編集部

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