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「会社に何をしてもらうか」ではなく「会社に何ができるか」成功企業の管理職はココが違う!

新刊JP
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■企業再建、業績改善のプロ集団がやってきたこと

 「自分が思っている通りに周囲は動いてくれない」、「自分は頑張っているのに周囲は応えてくれない」。こういったことで悩んだり困ったりした経験は、きっと誰にでもあるのではないか。

 倒産寸前の企業再建、短期での業績改善効果創出など、数々の実績を積み重ねてきたエーピーアイコンサルタンツの社長、松本洋氏は、著書『なぜ、誰もあなたの思い通りに動いてくれないのか――成功する企業に共通する「自責」のルール』(ダイヤモンド社刊)で、この問題を解決するキーワードとして「自責」を挙げている。

■他責思考が会社を蝕んでいく

 本書でいう「自責」とは決して自分を責めることではない。

 目標達成に向け、自分自身は何ができるのか、何をすべきかを問い続ける姿勢のことだ。あるべき姿を思い描き、現状とのギャップを直視する。そして、ギャップを埋めるためには自分が何をすべきかを考えた上での、具体的な行動である。

 当然かくありたいものだが、実際のところ問題が起これば、「これは自分のせいではない」、「環境が悪いんだ」などと「他責」の姿勢をもってしまうのが、我われのありがちな姿である。

 この、原因を自分以外に求めてしまう「他責」こそが、従業員自身と企業の成長を阻み、問題のある会社をつくり出している最大の要因であることを著者は見抜いた。

■自責思考の体得こそ成功企業への鍵

 本書では、エーピーアイコンサルタンツが変革プロジェクトを手がける中で目の当たりにした、成功する企業に共通する「自責思考」を、6つの事例をもとに解説していく。

 プロジェクトが進行していく中での、その都度の経営者、管理者、現場担当者の証言が多数織り込まれているが、中でも上司、部下の双方が相手には直接言えない本音の部分も会話文でリアルに描かれており、非常に興味深い。

 「会社が自分に対して、何をしてくれるのか」から「自分が会社に対して、何ができるのか」へと考え方の転換を図り、能動的に動き始めたことで会社全体に変化を波及させた係長。

 「今のままの自分では部長としての価値がない」との認識に至り、自分のすべきことを追求し始め、常務と対峙するも従来の聖域であった赤字取引に切り込んだ部長。

 部分最適思考が蔓延した組織で、「自分が行動して手本になる」と決め、部下を引っ張る姿勢を見せることで、組織を大きく変えた事業部長。

 などなど、プロジェクトを通して、自責思考を体得していく様子が克明に紹介されている。

■変革を拒む人は必ずいる

 実際の変革現場は想像以上に生々しく、山あり谷ありの連続だ。開始時から組織全体が、同じ方向を向いているようなプロジェクトは、まずないと著者は言う。「変わりたくない」、「面倒だから逃げたい」という人は職位、職制を問わず必ずいるという。

 そういった人たちがプロジェクトを通して、葛藤を乗り越え、自責思考を持つに至り、実際に会社が変わっていく。松本氏が語っているように、人間は説得されてもなかなか動こうとはしないが、自ら考えて納得すれば、行動するようになる。それが真実であることを本書は明かしている。

 実際に起きたリアルな成功事例は、あなたやあなたの会社にとって格好の学びとなるはずだ。
(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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