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『花のち晴れ』で『花男』神話が完全失墜…視聴者から「さっさと終われ」と罵声噴出

文=吉川織部/ドラマウォッチャー
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 杉咲花が主演を務める連続テレビドラマ『花のち晴れ~花男Next Season~』(TBS系)の第9話が12日に放送され、平均視聴率は前回から1.0ポイント減の8.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことがわかった。『花より男子』(花男)シリーズの続編という位置付けの同ドラマは、主人公の江戸川音(杉咲)が神楽木晴(King&Prince/平野紫耀)と馳天馬(中川大志)のどちらを選ぶかというごく単純なストーリーのはずなのだが、メグリン(飯豊まりえ)が登場した第5話以降は迷走を続けており、視聴者や原作ファンの評判もあまり芳しくない。

 そのせいかはわからないが、作り手側にも投げやりなものを感じる。今回はあえて、その一例として重箱の隅をつつくようなことを先に書いておきたい。音が天馬に食べさせようとした野菜炒めのビジュアルがあまりにもまずそうだった、という件だ。音は天馬のリクエストに応じて野菜炒めを作り、容器に入れて学校に届けたのだが、天馬がふたを開けた時に映ったその中身は、クタクタになった茶色い野菜が汚く詰まっているというものだった。

 音は料理がうまい設定になっているが、それであれはひどい。彩りも考えられていないし、完全に炒めすぎだ。それを見て「おいしそう」と感想を漏らす天馬もどうかしている。そもそも、野菜炒めは時間をおいて食べるものでもないだろう。脚本もおかしいし、野菜炒めを用意した美術スタッフもズレている。些末なことを言うようだが、細部をおろそかにして、良いドラマづくりができるはずもない。

 肝心のストーリーはといえば、前回にも増して音と晴のクズ度が加速し、完璧な王子様キャラだった天馬までクズ男になるという最悪の展開になった。天馬は、婚約者である音が襲われたのに、その首謀者が自分の側近である近衛仁(嘉島陸)であるとの音の言葉を信じることができず、優柔不断な態度を取りまくる。被害者本人が言っているのに、近衛がそんなことをするはずがないと言い張る天馬。今まであんなに思いやりがあって優しい男だったのに、急に見ていて腹が立つキャラに成り下がった。

「天馬くんは信じてくれないんだね」と急に被害者ぶる音もウザい。毎度毎度「天馬くんを悲しませたくない」と言いつつ、晴とイチャイチャするところを天馬に見せつけておきながら、どの口が言うのか。しかも、その直後に遅い時間まで晴とふらふら街を歩き、晴にバックハグされているところを天馬に目撃されて「あのね違うの」と言いわけする始末。完全に浮気現場が見つかった時の台詞である。そんな態度で、天馬に何を信じてくれというのか。

 一方、晴は「そんなの一択だろ! 好きな女の言ってること信じなくてどうすんだよ!」と天馬を一喝したり、「江戸川をあきらめねえ」と堂々と天馬にタンカを切ったりと、かっこいいところを見せ付けた。それはそれでいいのだが、そういう自分もメグリンを傷つけていることをすっかり忘れている。晴は第8話でメグリンと正式に交際を始めたはず。泣きながら歩いている音をデート中に見かけて気になってしまうのは仕方がないし、メグリンに言われるままに音を追いかけたのもやむを得ないと思うが、「家まで送らせろよ」は余計である。

 せめて途中でメグリンに連絡を取ってあげればよいのにそれもせず、揚げ句の果てには「江戸川をあきらめねえ」宣言である。いやいや、ついさっきまでメグリンの彼氏面をして一緒に写真を撮っていたではないか。天馬に「(音の)気持ちをもてあそんでんのはお前だろうが!」とキレていたが、晴こそ音とメグリンの気持ちをもてあそんでいる。

 結果的に、晴の心を察して身を引いたメグリンの株が上がっただけの回で、メインの3人はそれぞれ自分勝手なクズと化してしまい、もはや誰も応援できない。最後は、晴の父が天馬と晴に武道対決を提案する謎の展開となったが、まったく意味不明だし、ストーリー上の必然性も感じられない。ネット上にも、「どうでもいいから早く決着しろ」「さっさと終われ」との声が多くなっている。もはや遅いかもしれないが、終盤はしっかりと締めて欲しい。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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