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まぶたが垂れ下がる「眼瞼下垂」、なぜ20~30代に増加?自然治癒せず、重症化も

文=真島加代/清談社
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コンタクトレンズやアイプチも原因に

 この老人性眼瞼下垂が、なぜ若い世代に増加しているのか。増子氏は、その原因のひとつとしてコンタクトレンズの使用を挙げる。

「若年化の原因として考えられているのが、コンタクトレンズ、特にハードタイプの使用です。コンタクトレンズをつけるということは、いくら薄いといっても、常に眼球の表面に異物がある状態になります。それにより、まぶたにある上眼瞼挙筋がじわじわと引き伸ばされてしまうのです。また、レンズのつけ外しの際にまぶたを触ることも眼瞼下垂の原因といわれています」(同)

 アトピー性皮膚炎、まつげが内側に向かって生えて眼球に触れている状態の逆さまつげ、花粉症によるかゆみで目を強くこする行為なども、眼瞼下垂につながるという。

「強く目をこすってまぶたがかぶれると、筋肉や皮ふが伸びるだけでなく、炎症を起こした部分が周囲の皮ふと癒着してしまいます。すると、筋肉の動きが悪くなり、眼瞼下垂を発症してしまうのです」(同)

 また、若い女性に多いのが、人工的に二重まぶたをつくる“アイプチ”の使用が原因となるケースである。アイプチでまぶたをいじることに加え、アイプチに使う接着剤による肌のかぶれで若年性眼瞼下垂を引き起こす場合があるそうだ。

 そのほか、生まれつき筋肉の機能が弱い先天性の眼瞼下垂もあり、その場合は幼少期に手術を受けるケースが多いという。こうした原因の多さを見ても、眼瞼下垂が意外に身近な疾患であることがわかるはずだ。

眼瞼下垂の手術費用は?

 しかも、前述したように、眼瞼下垂は一度なってしまうと自然に治癒することはほとんどない。そのため、日常生活に支障が出てしまっているような場合は医療機関での手術が必要になるという。

「眼瞼下垂でよく行われるのは、『挙筋前転法』という手術法です。まず、上まぶたの皮ふを切除し、次にたるんだ筋肉を一度はがし、たるまない位置に糸でとめ直す。この2つを行うことで、皮ふと筋肉のたるみを改善します。切開した部分は新たに二重まぶたになり、傷はくぼみのなかに隠れるので、手術の跡はほとんどわかりません。もともと二重まぶたの人の場合は、元の二重の位置を切開します」(同)

 大がかりな手術に感じるかもしれないが、手術自体は短時間で終わり、その日のうちに帰宅できるそうだ。ほかにも、眉の下を切る「眉毛下切開」、二重のプチ整形で用いられる「埋没法」でも治療が可能だが、これらの方法ではあまり大きな改善は見込めないという。

まぶたが垂れ下がる「眼瞼下垂」、なぜ20~30代に増加?自然治癒せず、重症化もの画像1眼瞼下垂の症例
まぶたが垂れ下がる「眼瞼下垂」、なぜ20~30代に増加?自然治癒せず、重症化もの画像2手術後
 ちなみに、手術は「形成外科」「眼科」「美容外科」のいずれかの医療機関なら受けることができる。

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