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ITは社会をどう変えるのか? 今起きている変革の中身と4つのトレンド

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※画像:『IT幸福論』(東洋経済新報社刊)

 1980年にアメリカで出版され、日本でも話題を集めた『第三の波』という本を覚えているだろうか。著者で未来学者のアルビン・トフラーは本の中で「農業革命」「産業革命」に続く大きな変化の波が起きていることを述べる。

 彼はそれを「脱工業化」と呼び、情報化社会の到来を言い当てているのである。

 私たちは、その波を「事実」として受け止めているだろう。2000年以降、IT技術は急速に進化し、パソコンはどんどん小型化していった。スマートフォンの登場ですら、21世紀になった当時に予想できていた人は少なかっただろう。

 『IT幸福論』(東洋経済新報社刊)の著者であり、NTTデータ代表取締役社長の岩本敏男氏は、書籍の中でこの情報通信革命の3つの原動力「CPU(中央処理装置)」「ストレージ(記憶装置)」「ネットワーク(通信網)」の進化に触れつつ、その進化に行く末に広がる私たちの社会の姿を描いている。

 では、この革命の先にはどんな未来が見えるのか。本書でつづられている「4つの情報社会トレンド」について触れよう。

■競争力の源泉は知識やノウハウの活用にシフトする

 これまでは製品を大量生産し、質の高いものをより安く市場に提供することが企業競争力を高める大切な要素だった。

 しかし、今は違う。サービス業の時代になり、情報処理技術やインターネット技術、モバイル技術などが社会に浸透し始めたことで、ITによる効率化やサービスの高度化が企業の競争力においてきわめて重要な要素を担うようになったのだ。

 情報へのアクセスが容易になったことで、使えるデータは膨大になった。そうした知識を上手に活用できた企業が勝ち残る時代になったのである。例えばビッグデータの活用が大企業を中心に進んでいるが、マーケティングの幅は大いに広がったといえる。

 また、岩本氏は「オープンガバメント化」にも期待をかける。これは、「透明で開かれた政府」を意味し、政府が持っている大量のデータを国民がどんどん開示されていく状態だ。

■マス重視から個重視の社会へ

 これまでの企業は「ターゲット層」をまず考えた上で、多くの客の心をわしづかみすることで成功を収めてきた。しかし、岩本氏の考えでは「ターゲット層」という概念がなくなり、「個人」に対して購買意欲をかき立てる商品を、その個人に合った媒体や表現で宣伝することがより重要になると述べる。

 確かに、SNSによって個人の声がより見えるようになったし、GPS技術によってより人々の行動が見えるようになった。今後ITを通して個人にカスタマイズされたサービスが提供されるはずだ。その一例が、ゲノム解析の技術を使ったオーダーメイド医療である。

■環境やニーズ変化へのリアルタイムな対応が求められる

 リアルタイムで何が起きているのか分かるようになったのも、IT技術の進化の賜物である。

 例えば電気料金。これまでは、どの時間帯にどの特定地域内にいても同じ価格で提供される場合が多かったが、現在は、消費される電力をリアルタイムに測定し、そのデータから算出された電気量の予測データをもとに、電気料金を変動させる「ダイナミック・プライシング」のサービス導入が世界中で始まっているという。

 個人の行動の多様化と社会の変化のスピードが早い現代において、企業はいかにリアルタイムに環境やニーズの変化を捉えるかが求められている。

■誰でも活用できるITが普及

 これまでコンピューターやマシンを使いこなせなかった人たちには無縁だったIT革命。しかし、今やコンピューターの扱いが苦手な人もその利益を受けることができるようになっている。

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