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六代目山口組若頭補佐宅へダンプカーが突撃…津田組長はなぜ狙われたのか?

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ダンプ特攻を受けた倉田組長宅

 静寂は和歌山県で破られた。

 6月28日午前3時頃、和歌山県に本拠地を置く六代目山口組若頭補佐、 四代目倉本組・津田力組長の和歌山市内にある自宅にダンプカーが突っ込んだのだ。

 確かにここ最近、業界関係者の間では、宮城県や宮崎県で山口組分裂騒動に絡む襲撃事件が起きたという、きな臭い噂が立て続けに流れていた。だがそれはあくまで水面下の話であって、表面上は3つに分かれたどの山口組も、互いに攻撃的な姿勢は見せず、組織防衛に回っているのではないかと思われていた。その理由は、司法取引の導入にあると業界関係者は話す。

「6月から司法取引が施行され、共謀罪と合わせてどういった拡大解釈を捜査当局にされるか、どの組織でも頭を悩ませているのが現状ではないか。そのため配下組員らに対しても、迂闊なことを口に出せなくなった」

 例えば、ある事件において組員が実行犯として逮捕・起訴された際、司法取引に応じて、自らの処分を軽減してもらいたい組員が「今回の事件を企てたのは、組織の幹部だ」とか「幹部が『次は◯◯を狙う』と言っていた」などといった証言をすれば、当局のメスが組織の上層部にまで入る可能性が高まるわけだ。

 こうした状況が、山口組分裂騒動に伴い各所で勃発してきた激しい衝突に対して、抑止効果を発揮しているというのだ。

 しかし、今回、山口組の抗争時のお家芸といわれるダンプ特攻が起きた。6月29日現在、犯人検挙には至っていないために、すべては憶測の範疇を超えることはできないが、業界関係者の間では、そうした状況が起きてもおかしくはない因果があったという見解もあるようだ。

「忘れてはならないのは、いくら法によってヤクザががんじがらめにされているとはいえ、現在、山口組は分裂状態にあり、並行して3つの山口組が存在している“異常事態”であるということ」と前置きした上で、某幹部はこう続けた。

「それに少なからず津田組長率いる倉本組には、因縁を持つことになる組織があった」

神戸山口組組長関連施設への発砲事件に組員が関与

 2016年10月、和歌山市内にある飲食店で、神戸山口組系傘下団体組長が、四代目倉本組組員らによって暴行死させられるという事件が起きているのだ。

 去年6月にも神戸山口組・井上邦雄組長の関連施設が発砲されており、今年5月にはその事件に関与したとして、四代目倉本組幹部らが逮捕されている。

「井上組長の関係先に銃弾を撃ち込んだとして逮捕された組員の1人は、容疑を認める供述をしているという話も出ている。それに津田組長は、(六代目山口組機関紙の)『山口組新報』でも神戸山口組と任侠山口組に対して、辛辣な意見を綴っている。六代目山口組と任侠山口組が統合するのではないかと噂になった際には、六代目山口組の一部のプラチナ(直系)組長が猛反対したという声があったようだが、その際、津田組長もそういった統合に反対していた組長の1人だったという噂まであった」

 つまり、山口組分裂騒動において、津田組長率いる四代目倉本組は、いわば“保守過激派”として、その存在がクローズアップされていたというのである。

 切り崩しを活発化させ、すでにこの分裂騒動に対して勝利宣言したといわれる六代目山口組。その宣言に対し、「勝った、負けたの話ではない」と異を唱えたといわれる任侠山口組。徹底した箝口令を敷き、六代目山口組との決別を宣言し、任侠山口組とは立ち上がった理由が違うとする神戸山口組。

 それぞれの山口組が、それぞれの路線を貫きながら、現在も三つ巴の様相を呈している。
(文=沖田臥竜/作家・元山口組二次団体幹部)

●沖田臥竜(おきた・がりょう)
元山口組二次団体最高幹部。2014年、所属していた組織の組長の引退に合わせて、ヤクザ社会から足を洗う。以来、物書きとして活動を始め、『山口組分裂「六神抗」』365日の全内幕』(宝島社)などに寄稿。著書に『生野が生んだスーパースター 文政』『2年目の再分裂 「任俠団体山口組」の野望』(共にサイゾー)。最新刊は『尼崎の一番星たち』(同)。

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