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文科省局長汚職、大学補助金と官僚の息子の裏口入学の「闇」

文=横山渉/ジャーナリスト
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 今回の補助金は「私立大学研究ブランディング事業」だが、大学の特色ある研究を基軸として、全学的な独自色を大きく打ち出す取り組みを行う私立大・私立短大に対し、経常費・設備費・施設費を一体として支援するものだ。16年度に始まり、17年度は188校から申請があり、東京医科大を含む60大学が選ばれた。同大へは5年間の支援で、17年度は3500万円が助成されている。

 195億円の借り入れからみれば大きな額ではないが、文科省との関係強化で将来的にも補助金頼みの経営を計画していたなら合点がいく。とはいえ、島野氏は「わからないことが多い事件」だと首をかしげる。

キャリア官僚は狡猾だから、通常、こういうことでバレるようなことはしない。佐野容疑者のほかに、受託収賄のほう助容疑で元医療コンサルティング会社役員が仲介者として逮捕されているが、こういうブローカーみたいな人を信じてしまうのもどうか。そこらへんの筋から情報が漏れたとも考えられる。大学側も直接、政治家に頼んだほうが早かったのではないか」(同)

 文科省といえば、首相官邸が目の敵にしている前川喜平・前事務次官がすぐに思い浮かぶが、特捜部を使った文科省への嫌がらせということはないだろうか。東京地検特捜部は、これはこれでしっかり捜査すべきだが、安倍首相と加計孝太郎氏の関係から生まれた加計学園問題もやはり調べるべきではないのか。そうじゃないと国民は納得しない。
(文=横山渉/ジャーナリスト)

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