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ツタヤ図書館長、出勤せず他県のツタヤ図書館設立に奔走…違反行為続出でも契約更新か

文=日向咲嗣/ジャーナリスト
ツタヤ図書館長、出勤せず他県のツタヤ図書館設立に奔走…違反行為続出でも契約更新かの画像1山口良樹公式サイトより

 7月5日付当サイト記事『不祥事続出で有名なツタヤ図書館、海老名市が議論抜きで今後5年の委託継続決定か?』において、6月12日に行われた神奈川県海老名市議会の質疑の模様を紹介した。

 一般質問に立った保守系無所属の山口良樹議員が議題に挙げたのは、3年前にオシャレなカフェと書店を併設するリニューアルを行い、全国的に話題を呼んだ市立図書館について。レンタル大手TSUTAYAを全国展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が指定管理者となる、いわゆる「ツタヤ図書館」である。

 同館では、これまでタイの風俗案内などを蔵書とする不適切選書問題をはじめ、独自の分類による利用者の大混乱、共同事業体であるTRC(図書館流通センター)離脱騒動、他社イラスト盗用事件、指定管理者の必須要件であるプライバシー(P)マークを勝手に返上していた問題、利用者の個人情報流出疑惑など、数々の疑惑や不祥事が起きている。それにもかかわらず、3月に実施された第三者評価では、ほとんどの調査項目で5点満点中4点以上となる高評価を獲得するという不可解な結果が出た。

 このことから、今年度末に指定期間が満了した後もCCCに継続させるために、恣意的に高評価を導いているのではないかという疑念を抱いた山口議員が、一般質問に立った。

 質疑のハイライトは、山口議員がCCCによる直近の違反行為を指摘した場面だった。実は、CCCに不可解な高評価を与えたこの第三者評価の報告書にも、CCCに違反行為があったことが明確に記されていたのだ。

「(第三者評価の全資料を)精査すると、『図書館司書の有資格率』というのが出ていました。この率が48.8%で、50%を割り込んでいる。(略)このへんのところ、教育長はどのように判断されますか」(山口議員)

 回答した教育部次長は、「評価機関の調査時期に司書数名が退職したということで、50%の基準を名簿上、欠いてしまった」と違反事実を認めつつ、次のように釈明をした。

「(基準を満たしていないことについて)事前に指定管理者側からも連絡を頂いておりまして、急なこともあり即時対応は難しいということでした。しかし、3月31日現在の水準は53.3%ということで基準をクリアしています」

 この発言を聞いて、山口議員はこう皮肉った。

「協定書にも、仕様書にも明確に『50%以上を確保してください』ということをうたっているんです。ですから、これはまぎれもなく協定書第9条違反です。たとえばスピード違反をして警察に捕まった際、警察官に『私は昨日まではちゃんと法定速度で走りました。これからも法定速度で走ります。だから今日の違反はなし』って言えますか?」

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