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中村芳子「お金のことで苦労せず、人生を楽しむためのお金の基本」

「絶対儲かる」に騙され、30年かけ貯めた1千万円が一瞬でゼロに…50代が狙われている

文=中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー
「絶対儲かる」に騙され、30年かけ貯めた1千万円が一瞬でゼロに…50代が狙われているの画像1「Gettyimages」より

12年前より貧乏になった50代 覚悟を決めて!

 5月に拙著『50代のいま、やっておくべきお金のこと 新版』(ダイヤモンド社)が出版された。読者からFP相談のお問い合わせ、お申し込みが増えてうれしい。予約をお待ちいただくこともありますがご了承ください。

 実は本書は2006年に前の版が出版され、何度か版を重ねた。当時の50代は団塊の終わり頃の人たち、逃げ切り組だ。値上がり前に安く自宅を買い、景気がよかった名残で退職金も十分、公的年金も60歳からたっぷりもらう人たちだった。普通の会社員家庭が、年金と退職金だけで不安のない老後を迎えられた、良い時代だった。

 今は全然違う。まず公的年金の額が違う。1980年代から不動産の価格が値上がりし、自宅を買いそびれた人も多い。正社員でない人、退職金がない人も少なくない。おまけに寿命がぐんと延びた。不安材料いっぱいだ。

 では、50代は何をしたらいいか。最初にすることは、お金に向き合う。本書で何度も繰り返しているように「お金のことは、必ず解決できる!」。ただし、きちんと向き合ったら、という条件がつく。問題から逃げていたり、見ないふりをしていたら、問題は解決しないどころか、どんどん深刻になる。

 あなたが今50代なら、お金のことに向き合う覚悟をしよう。これが大切な第一歩だ。

老後の準備はお金だけじゃない、テーマは7つ

「絶対儲かる」に騙され、30年かけ貯めた1千万円が一瞬でゼロに…50代が狙われているの画像2『50代のいま、やっておくべきお金のこと 新版』(中村芳子/ダイヤモンド社)

 老後、退職後に備えるというと、「お金を貯める」「お金を増やす」ことだけを思い浮かべる人も多いが、それは間違い。次の7つのテーマに取り組むことがポイント。そして、このすべてがお金にかかわってくる。

(1)貯める……やみくもに貯めるのではなく、プランをつくって計画的に貯める
(2)働く……60歳、65歳以降もペースを落として、楽しく長く働く
(3)住宅ローン……65歳以前に払い終えるため、いろいろ工夫する
(4)生命保険……死亡保障は削り、医療保障は充実させる 
(5)子どものお金……子どもにお金をかけすぎないことがポイント
(6)投資……増やすためでなく、守るためにも投資は必須
(7)健康……長い人生を楽しみ、長く働くために、健康に投資する

 どうだろう。少しイメージは湧いてきただろうか。コンサルティングでは、貯める&投資するを中心に、これら全般を扱うようにしている。

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

中村芳子/アルファアンドアソシエイツ代表、ファイナンシャルプランナー

1985年よりFP業に携わる日本のFPの草分け。 女性FP協会(現WAFP関東)の設立者の一人、初代理事長。 1991年に会社を設立。パーソナル・コンサルティング、金融記事の執筆、金融企画のアドバイスなどを行っている。マネックス証券創業時より7年間アドバイザーをつとめる。みずほ銀行の夫婦向けマネーサイト「おうちのおかね」(2010―2016)を監修。辛口だが、お金だけにとらわれないユニークで温かいアドバイスが人気。


主な著書に『50代のいま、やっておくべきお金のこと』『20代のいま、やっておくべきお金のこと』(以上ダイヤモンド社) 『女性が28歳までに知っておきたいお金の貯め方』(三笠書房) などがある。『3日でわかる聖書』『養子でわくわく家族』『神の津波』など、お金以外の著書や翻訳もある。

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