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LIXIL、創業家がCEO復帰で株価暴落…無計画なM&Aと財務悪化の危惧広まる

文=編集部
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LIXIL、創業家がCEO復帰で株価暴落…無計画なM&Aと財務悪化の危惧広まるの画像1LIXIL本店(「Wikipedia」より)

プロ経営者」瀬戸欣哉氏の解任は、突然やってきた。LIXILグループは、創業家の潮田洋一郎氏が三顧の礼をもって招いた藤森義明氏、瀬戸欣哉氏という2人の「プロ経営者」のクビを相次いで切り、経営権を奪還した。

 LIXILグループの株価の下落は止まらない。12月12日には年初来安値の1272円を付けた(終値は1288円)。1月23日の年初来高値(3255円)から6割の崩落だ。1兆円を超えていた株式時価総額は、瞬時に6000億円分が消えたことになる。株式市場は、潮田氏の第一線復帰に「ノー」を突きつけたかたちだ。

 LIXILグループは10月31日、瀬戸欣哉社長兼最高経営責任者(CEO)がCEOを退き、創業家2代目で取締役会議長の潮田氏が11月1日付で会長兼CEOに復帰した。潮田氏がCEOに復帰するのは2011年7月以来となる。

 同時に、社外取締役として招いた大学時代からの盟友で元経営コンサルタントの山梨広一氏を最高執行責任者(COO)に就けた。瀬戸氏は19年3月末で社長を退く。後任社長には山梨氏が就任する。

 潮田氏が社長のクビを切るのは、中国子会社の不正会計を機に解任した藤森氏に次いで2人目。瀬戸氏は3年半でクビにした。

 各メディアは異様な会見の模様を伝えている。

 潮田氏は会見で、瀬戸氏に対する不信感を口にした。16年6月の社長就任を機に、瀬戸氏が放った「LIXILは純粋持ち株会社でなくてもいいのでは」との一言に潮田氏は驚いたという。

「先を見据えて価値のある事業を見極める純粋持ち株会社と、目の前の問題に対処する事業会社とは違う。瀬戸さんとの認識の違いが最後まで埋まらなかった」(潮田氏)

 一方、瀬戸氏は会見で、「(潮田氏と)経営の方向性が違ってきた」と指摘し、「対立するより潮田氏に(経営を)やってもらったほうがいい」と説明した。この言葉には、「潮田さんに経営をやれるのですか?」という痛烈な皮肉が込められている。いわば、2人は喧嘩別れした格好だ。

 潮田氏は、ひとかどの経営者と見なされていないことがシャクだったようで、11月2日付「日経ビジネスオンライン」のインタビューで、「私もプロの経営者だ」と仰天発言をしている。

「『プロ経営者2人に経営を任せてきましたが、今はどんな気持ちですか』と問われて、『私もプロと言えばプロ』と語り、経営への自信と自負を示したのだ」

 潮田氏は、自身が経営者に向いていないとわかっていたのではなかったのか。

フェイク情報を使った瀬戸氏解任劇の内幕

「日経ビジネス」(11月12日号/日経BP)は『不可解な瀬戸氏の“解任劇”』と題して、その舞台裏を報じた。

「10月27日。LIXILグループ社長兼CEO(最高経営責任者、当時)の瀬戸氏にかかってきた1本の電話。『これまで話してきた通り、自分がやりたいので辞めてほしい』。こう告げたのはLIXILグループの創業家で同社取締役会議長の潮田洋一郎氏だった。3年ほど前、瀬戸氏を招いた張本人である。

BusinessJournal編集部

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