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『ガイアの夜明け』大戸屋“買収劇”の真相に騒然「もう行かない」「創業者の息子が…」

文=編集部
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大戸屋の南池袋店(「Wikipedia」より)

 10月6日に放送された経済ドキュメンタリー番組『日経スペシャル ガイアの夜明け』(テレビ東京系)は、「“大戸屋”買収劇の真相~人気定食チェーンはなぜ狙われたのか?~」というタイトルで、外食チェーン大手のコロワイドによる定食チェーン・大戸屋の買収の舞台裏を6カ月にわたって密着取材した様子が映し出された。

 居酒屋の甘太郎や焼肉店の牛角、回転寿司店のかっぱ寿司など、さまざま業態の外食チェーンを展開するコロワイドは、大戸屋に対して飲食業界で初となる敵対的買収を仕掛け、約47%の株式を買い付けて勝利する。

 大戸屋はかねてから人件費や原材料費など高コストの体質が指摘されており、赤字に苦しんでいた。さらに、創業者がこだわった「店内調理」は一定のファンをつかんでいたものの、「サービス業なのに提供スピードが遅い」という矛盾を抱える状態だった。一方、コロワイドはすでに自社グループで採用している「セントラルキッチン」を導入することで味を落とさずリーズナブルに提供できると主張し、今年4月、すでに筆頭株主であった大戸屋に対して経営陣の刷新と子会社化の提案をする。

 しかし、5月に大戸屋側が真っ向から対立し、6月の定時株主総会では株主提案が否決されたため、コロワイドはTOB(株式公開買い付け)を仕掛け、結果的に6割を占める個人株主からの買い付けに成功、9月8日にTOBが成立した。コロワイド傘下となる大戸屋は窪田健一社長をはじめ経営陣の刷新を求められており、コロワイドは新たな取締役候補を提案している。

 この一連の企業ドラマに、視聴者からは「まさに“リアル半沢直樹”のような買収劇」「肝心の手づくり定食の味はどうなっちゃうの?」「大戸屋は確かに値段が高めだったから、安くなるのなら歓迎かな」といった声が上がっている。

「『ガイアの夜明け』と大戸屋といえば、2019年12月に『残業を減らす!45時間の壁』として、従業員の働き方改革に密着した様子が放送されて波紋を呼びました。そもそも大戸屋では店主の長時間労働が常態化しており、試行錯誤しながら生産性アップを図る店主たちに、山本匡哉社長(当時)が『お店なくなるよ』『店主を降ろすしかないよ』『目が死んでるんだけど』などと叱責する様子が流れ、『典型的なパワハラ経営者』『イメージダウンにしかならない』と炎上したのです。

『ガイアの夜明け』は17年12月にレオパレス21のサブリースをめぐる契約トラブルの実態を放送し、その後も違法建築問題などで同社がらみのスクープを連発。レオパレスが緊急会見を開く事態に追い込まれたケースもあり、同社の不正を追及し続けています。そんな中、大戸屋に関しても独占取材を続けていることで、一部の視聴者からは『レオパレスの次は大戸屋か』といった声も上がっています。今後は大戸屋の経営再建に注目が集まりますが、当然取材を継続するでしょうし、コロワイド傘下で大戸屋が復活しても、あるいは沈んでいっても、同番組にとっては“おいしい”展開になりそうです」(週刊誌記者)

 19年12月の当時、大戸屋ホールディングスは当サイトの取材に対し「今後も安全・安心なメニューの提供をブレずに継続していきたいと考えております」「働きやすい環境づくりに関しては、以前から継続して取り組んでおります」などと回答している。

 また、今回の買収劇でコロワイドが提案している新たな取締役候補の中に、三森智仁氏の名前があることも波紋を呼んでいる。

 大戸屋の創業者で元会長の三森久実氏の長男である智仁氏は入社2年で常務に就任したが、15年に久実氏が死去したことで経営陣ともめ、退社。その後、久実氏から大戸屋の株式約20%を相続するが、相続税が約10億円かかったため、株を担保に銀行から借金をする。19年10月に、その全株をコロワイドに約30億円で売却し、それゆえコロワイドが大戸屋の筆頭株主になったという経緯がある。そして、今回のTOBにより、コロワイドは智仁氏を取締役候補(非常勤)のひとりとして提案しているのだ。

 智仁氏は番組の中で大戸屋に対する思いや今後のビジョンなども語っていたが、視聴者からは「創業者の息子の主張がコロワイドそのまんまで、取り込まれてる感じがする」「創業家を追い出すような大戸屋の対応も疑問だけど、結局この人がコロワイドによる買収のきっかけをつくったのでは……」「見事なお家騒動だけど、こんなドロドロ見ちゃうと、本当に客の方を向いて商売してるのかは疑問。もう行かないなぁ」「創業者の息子、コロワイドの理念は父親と正反対だけどいいのか?」といった声が上がっている。

 果たして、大戸屋の経営再建はどのような展開を見せるのだろうか。

(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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