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次期首相、石破茂氏が最有力に浮上か、自民党内で菅首相“退陣論”強まる…11月・衆院解散が濃厚

文=編集部
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石破茂氏のインスタグラムより

 東京オリンピックが8月8日に閉幕し、お盆が終わる頃には、政界は自民党総裁選と衆議院の解散総選挙の日程をめぐって騒がしくなりそうだ。

 今秋の政治日程について菅義偉首相は、9月5日のパラリンピック閉幕の熱気が冷めやらぬなかで国会を召集、冒頭もしくは、そう日が経たぬうちに衆議院を解散し、10月上旬に総選挙で勝利して、自民党総裁選で再選する――そんなシナリオを描いていたとされる。

 しかし、新型コロナウイルス感染は第5波の拡大期に入り、東京に緊急事態宣言が発令されたなかで無観客のオリンピックが開催されている。頼みの綱のワクチン接種も供給量が不安定になり、接種スピードにブレーキがかかっている。

 各報道機関の世論調査では、内閣支持率が軒並み政権発足以来最低を記録し、与党内では徐々に、衆院選をできるだけ後ろにずらしたい、という声が大勢を占めてきた。「ワクチンが希望者に行き渡らないと、選挙なんてやれない」(自民党ベテラン議員)ということだ。

 解散総選挙の時期について「一般論で言えば遅いほうがいい」と、東京都議会議員選挙直後の7月6日に早々に口火を切ったのは、公明党の山口那津男代表だった。7月18日には自民党の麻生太郎財務相も、党所属議員に送ったビデオメッセージで「9月はまだコロナ騒ぎが続いているだろうから、10月選挙になる可能性が高い」と発言した。つまり、コロナ感染が落ち着き、ワクチン接種が順調に進むようにならなければ解散総選挙はできない、ということだ。

 そこで最近、現実味を持って語られ出したのが、今の衆議院議員の任期満了ギリギリの選挙日程。任期満了日である10月21日解散、11月28日投開票というスケジュールだ。ただ、この日程になると、さすがに自民党総裁選を衆院選の後の12月まで先送りするのは難しい。自民党総裁の任期は3年で、9月30日が任期満了日。過去の例では、9月上~中旬に告示、中~下旬に投開票で、9月中には実施されている。

 菅首相が当初描いていた、9月解散、10月投開票のシナリオならば、衆院解散に伴って総裁選スケジュールを一旦凍結し、衆院選後の10月にずらすことは可能とみられていたが、10月21日解散、11月28日投開票なら、「予定通り9月に総裁選を実施すべし」の声が高まるのは必至。特に、総裁任期満了に伴う総裁選では党員投票が行われるのが一般的で、党員の意思を無視することも難しい。

「菅首相のままでは自民党への逆風はやまない」

 そこで問題は、総裁選が衆院選より前に行われても、菅首相が再選されるのかどうか、である。

「菅首相の人気の低さは、最低を更新する支持率で明確。世論の大半が9月の総裁任期満了で首相を辞めてほしいとまで思っている。そうした評価は自民党員も同様です。今のところ、安倍前首相や麻生財務相は菅氏の再選支持を表明していますが、衆院選の前に総裁選が行われることになっても支持するのかどうか。都議選で明らかなように、菅首相のままでは自民党への逆風はやまない。議員心理としては、できるだけ自分の選挙に有利になるように、看板(党首の顔)を替えたいと思うのが自然」(自民党中堅議員)

 菅首相の対抗馬としてこれまで名前が挙がってきたのは、岸田文雄前政調会長、石破茂元幹事長、河野太郎行革担当相、小泉進次郎環境相、茂木敏充外相、加藤勝信官房長官、西村康稔経済再生担当相、下村博文政調会長、萩生田光一文科相、野田聖子幹事長代行など。世論調査で「次の首相にふさわしい人」を聞くと、最近トップになるのは河野氏だが、「菅首相と師弟関係であり、菅首相が再選を目指す場合は出馬しないだろう」というのが自民党内の大方の見方。それに、河野氏はワクチン担当大臣として、ワクチン接種を滞らせたことでミソが付いた。

 そもそも、菅内閣の支持率が急落しているのはコロナ対策への評価が低いからで、その点では、加藤氏や西村氏など菅内閣の閣僚では、選挙に向けた新しい看板としては弱い。そこで注目は、7月23~25日に行われた日本経済新聞とテレビ東京の最新の世論調査。「次の首相にふさわしい人」のトップは19%で河野氏なのだが、小数点以下の差で同じく19%の2位が石破氏だった。さらに、河野氏は前回6月調査から4ポイント下げて19%。一方の石破氏は前回から6ポイントも上げての19%だった。菅内閣への評価が下がるのと反比例するかたちで、石破氏が急上昇していた。

「菅政権との対極を示し、自民党は変わる、というメッセージを出すなら、石破氏でしょう。ただ、党の重鎮連中がどう動くか」(前出の自民党中堅議員)

 総裁選の日程はどうなるのか。オリンピック後は政局だ。

(文=編集部)

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