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御曹司社長の解任で大揺れ!

サインペンでお馴染みの「ぺんてる」のお家騒動

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post_254.jpg50色入りを持ってる奴が神だったあの頃。
(「ぺんてる」HPより)
 創業家・御曹司の解任が相次ぐ。まずは家電量販店のコジマ(栃木県宇都宮市)は、創業者の長男で筆頭株主の小島章利会長(48)を解任した。ビックカメラの傘下に入ることに章利会長が反対したからだ。

 また、筆記具大手のぺんてる(東京・日本橋小網町、非上場)は5月23日、創業者の孫の堀江圭馬社長(42)を解任し、和田優・常務取締役生産本部長(60)が社長に昇格した。

 日本経済新聞(5月24日付朝刊)は「堀江氏によると、同日の取締役会で定年(62歳)を過ぎた役員の退任を求める予定だったが、ここ数年の業績不振に対する責任を(取ってもらうとの)理由によって、逆に緊急の社長解任動議が発せられ可決された」と報じた。

 古手役員をクビにしようとしたら、逆に返り討ちにあったというわけだが、前もって練られていた社長解任劇だったことはほぼ間違いない。解任に賛成した役員は「(御曹司社長の施策は)開発力の底上げなど、本質的な業績改善につながっていない」ことを理由に挙げた。

 ぺんてるはここ数年、ヒット商品に恵まれず業績が低迷していた。2010年3月期(単独決算)は売上高226億9300万円で、最終損益は5億100万円の赤字。11年同期は売上高247億700万円で、最終損益は4億5300万円の連続赤字だった。

 ぺんてるの前身は、1911年に筆職人・堀江利定氏が創業した筆屋「堀江文海堂」。家業を継いだ幸夫氏(2010年、99歳で死去)が、戦後の46年に大日本文具(現ぺんてる)を設立。1960年代に開発した世界初の「サインペン」が大ヒット。自ら米国市場でサインペンの普及に奔走した。

 文具国際見本市で配ったサインペンが米国大統領の報道官に渡り、ジョンソン大統領が書き味を気に入って、「大統領お気に入りのペン」となったというエピソードは特に有名だ。今日では、売り上げの6割を海外であげる世界的メーカーに成長した。

 圭馬氏は創業者、幸夫氏の孫。米国・ロサンゼルス生まれ、東京育ち。慶應義塾大学法学部に進学。カヌー部に入り、3年生のときインカレで優勝した。92年にぺんてるに入社。米ジョージ・ワシントン大経営大学院へ留学。1日10時間の猛勉強で、MBA(経営学修士)を取得。章夫氏のあとを継いでいた父親の利幸氏が急逝したため、2002年、圭馬氏が32歳の若さで社長に就いた。

BusinessJournal編集部

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