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競馬評論家・鈴木和幸の第83回日本ダービー(G1)最終追い切り診断

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suzuki.jpg鈴木和幸氏(撮影=編集部)

 ギャンブルジャーナル読者の皆様こんにちは、競馬評論家の鈴木和幸です。今回は45年の記者人生の集大成として、第83回東京優駿(日本ダービー)の【全馬最終追い切り診断】をお届けします。ぜひ参考にしてください。

 なおダービー当日の日曜15時過ぎには、東京競馬場から【パドック診断速報】もお届けいたします。こちらも楽しみにしてください。

第83回東京優駿(日本ダービー)~全馬最終追い切り診断~

[アグネスフォルテ]は坂路でいっぱいに追い切られ、52秒4-37秒7-12秒6の好タイム。単走でこの時計なら申し分ないし、京都新聞杯2着のデキはキープしている。1戦ごとの体重減も気にならない馬体づくりだが、さすがに上積みはない。

 2連勝中の[アジュールローズ]、今週はウッドで意欲的な3頭併せを行い、馬なりで並んでゴールの5F66秒0-38秒1、これだけやれれば、前走以上はあっても以下はない。

 NHKマイルCで0秒6差ながら11着に負けた[イモータル]だが、レース10日後の18日に坂路53秒4-38秒5がやれたくらいだから馬は元気いっぱい。今週はウッドの5Fから併せ馬を行い、馬なりで85秒0-37秒4-12秒3、並んでゴールの動きは悪くなかった。ただ、道中はやや行きたがりかげんで鞍上はなだめるのに苦労していた様子、この点に不安が残った。

 トライアル・青葉賞の勝ち馬[ヴァンキッシュラン]は、ウッドで3頭併せを敢行したがまったくの上がり中心。このため全体時計は88秒3-39秒0でしかないが、馬なりでラスト1Fを11秒7で駆け抜けた脚は鋭さ満点。重心を沈めたフォームも文句なし。中間も5本の時計をマークしてきたし、青写真通りの上がり中心、理想的に仕上がった。

 [エアスピネル]はいつも通りの坂路で53秒4-38秒8-12秒1、軽く仕掛けただけで併走先着、この時計がでるのだから調子のよさ、仕上げの順調さは疑う余地なし。この体調のよさでマイラー体形のこの馬が2400の距離を克服する可能性もあろう。

 皐月賞で初黒星をきっした[サトノダイヤモンド]。このショックもなく、中間は7Fからの併せ馬2回を含め時計6本、目に見えて調教を強化されてきた。今週も長め7Fから3頭併せのハードさ。4角を回って先行2頭の直後に接近すると、直線半ばでは並ぶ間もなく抜け出し、中に2馬身半、外に1馬身先着、鞍上ルメールが最後までいっぱいに追い切った。時計は97秒0-37秒2、乗り手の叱咤にこたえたラスト1Fは11秒5の速さだった。追われての反応、時計の速さなど、すべての点で皐月賞前を上回り、デビュー以来の最高の仕上げ、仕上がりで大一番に臨む。

 もっか3連勝中、メンバー最多の4勝を上げている[スマートオーディン]。前走直後はプール調整で筋肉をほぐし、1週前追い切りの先週19日はウッドで6F84秒9-39秒1-11秒9、馬なりで追走1馬身先着とすこぶる順調だ。今週もウッドの6Fから、テンの1Fは16秒8とゆっくり入り、以後少しずつペースアップ。4コーナー手前では引っ張り切れない勢いとなり、直線は美浦から駆けつけた戸崎が何にもしないのに先行していた外を抜き去り、1馬身の先着。見た目にもスピード感十分、上がり中心にしても3F37秒3、1F11秒2はすごい。少しでも追えば3F36秒台、もっとちぎったに違いないこの追い切り、前2連勝以上である。とりわけ強調されるのは、自らハミをとる闘志、一完歩ごとに沈む重心で、もはやこれ以上は望めない。

 皐月賞を勝った後の[ディーマジェスティ]は、時計こそ5本だしているがいずれも短め、馬なり軽め。多少なりとも皐月賞激走の反動のフシが見られた。この不安を一掃したのが今週の追い切りで、なんとウッド6F80秒4-35秒8の快時計。回転の速い走法で、勢いも力強さもあったから、皐月賞に劣らないデキで2冠を目指せる。

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