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鈴木領一(すずりょう)のビジネスの超ヒント!第3回

食べログ、圧倒的強さの秘密?やらせ騒動を、管理体制徹底やレビュアーとのオフ会で克服

文=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネス・プロデューサー
食べログ、圧倒的強さの秘密?やらせ騒動を、管理体制徹底やレビュアーとのオフ会で克服の画像1カカクコム 村上敦浩取締役

 アベノミクスの経済効果もあってか、景気回復の傾向が報じられている。一方で、業績が上向かず苦しい経営を強いられている企業も少なくない。そのような不安定な経済状況の中、着実に成長を続ける企業はどこに秘訣があるのだろうか?

 ビジネスプロデューサーとして多くの企業に関わってきた鈴木領一氏が、業績を伸ばしている企業を取材し、独自の視点で成功の秘訣を解き明かす。

 月間6000万人が利用する、飲食店検索サイト「食べログ」。カカクコムが運営するこのサイトは、たった一人の男の熱意から始まった。

 日本には約80万店の飲食店があるといわれる。食べログは、その約99%(79万店)を掲載し、圧倒的なカバー率を誇る。では、なぜ食べログは利用者数や口コミ投稿数で他社を大きく引き離して成功しているのか、その秘密を探るには、立ち上げ当初に遡る必要がある。

 2004年、価格比較サイト「価格.com(カカクドットコム)」を運営していたカカクコムは、新事業立ち上げを模索していた。新事業のための人材募集に応募して採用されたのが、村上敦浩氏だった。当時カカクコム内では新事業のアイデアとして保険の価格比較などがあったが、新入社員の村上氏は迷わずグルメサイトの立ち上げを希望した。

「飲食店は価格の比較で選ばれるものではない、実際に食べた人が評価するものだ」という村上氏の信念から、カカクコムがこれまで培ってきた価格比較システムとはまったく異なる仕組みで新ブランドを立ち上げることを提案した。当初は社内でも反対があったが、村上氏の熱意が通じて、新ブランドとして食べログを立ち上げることになった。

●「好き」が挑戦し続ける原動力

 だが船出は前途多難だった。村上氏たった一人のスタートだったのだ。しかも村上氏はITの素人。他部署のエンジニアにお願いして手伝ってもらいながら、試行錯誤で画面をつくっていった。そして半年もの時間をかけて、05年3月、ようやく初期の食べログが誕生した。しかし、「私の考えているものの30%くらいしか実現できていなかった」と村上氏は当時を振り返る。リソースもなく、頼る人もほとんどいない状況でつくり上げたのだから、無理もない。

鈴木領一/コンサルタント

鈴木領一/コンサルタント

 思考力研究所所長。行政機関や上場企業の事業アドバイスをはじめ目標達成のためのコーチングも行っている。プレジデント誌などビジネスメディアへの記事寄稿多数。また100の結果を引き寄せる1%アクション(サイゾー刊)は、氏のコーチングメソッドを初公開した書籍で、主婦から経営者まで幅広い層に支持されロングセラーとなっている。また、出版プロデュースの活動も行い、代表作には小保方晴子氏の『あの日』(講談社刊)がある。

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