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【報道ピックアップ】「会話についていけなくなる前に」(10月12日)

山口智子って誰? との声も…主演フジドラマに漂う微妙な空気の謎

文=アラキコウジ
shincho_yama1011.jpg「週刊新潮10月11日号」(新潮社)より

 日々忙しいビジネスマン&ウーマンに代わり、世に溢れるメディアの中から、知れば“絶対に”人に話したくなる報道や記事を紹介。日常でなんとなく耳にするあのニュース・情報の裏側や、テレビなどでは報じられないタブーに迫ります!

【今回ピックアップする記事】
『16年もロンバケ「山口智子」撮影現場の至れり尽くせり』
(「週刊新潮」<新潮社/10月11日号>)

 10月8日(月)21時から『ガチでいいのに!? ~ドラマチックリビングルーム』がフジテレビで放送されました。この番組は、秋に始まるフジテレビの全ての新ドラマを紹介する特番で、ナビゲーターはタモリさんとSMAPの中居正広くん。ドラマの出演者たちが、ひたすら出演番組を宣伝しているのですが、ドラマ出演時の契約に番宣番組への出演まで含まれているのでしょうか? 役者さん達もドラマに出るだけでOKって時代ではなくなったということかも。

「まぁ、大変な時代になったもんだ……」と思いつつ、今秋のドラマをチェックしていました(しかし、この番組は生放送で台本もあるのかないのかわらないくらい緩い進行。見ている方からするとイラッとくる場面もしばしばあり、何と言っても公共の電波を使って自局の番宣で2時間超の特番を作るあたりにフジテレビの凋落ぶりが現れていると思うわけです)。

絶対に失敗できないドラマ

 年間視聴率三冠王から陥落するなど、視聴率争いで大苦戦をしいられている崖っぷちのフジテレビが全力で宣伝している今秋新ドラマの中でも、絶対にコケられない番組があります。それが『ゴーイング マイ ホーム』(初回放送は10月9日)です。前述の番宣特番には、主演の阿部寛、西田敏行、YOUなどが出演していました。

 ですが、このドラマの真の主演は山口なのです。木村拓哉との共演で大ヒットした『ロングバケーション』(フジテレビ系)から16年、久々の連ドラ復帰なのに、そこについては全く触れられませんでした。番組関係者からすれば、山口智子の復帰を前面に押し出したプロモーションをやりたいところなのでしょうが、それをできない複雑な理由があるのです。

 今回取り上げる「週刊新潮」(新潮社)によれば、そもそも今回、元連ドラの女王「山口智子」が復帰する伏線となったのは、みなさんの記憶にも新しい松嶋菜々子が主演したドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)の大成功があるとのことです。『ミタ』を見て山口は、「次は自分が出てもいい」と自ら”日本テレビ”に申し入れたとのこと。

 ところが今回のドラマはフジテレビから放送されます。これは、今夏に視聴率不振による大人事異動が行われ、トレンディドラマ時代から知り合いのプロデューサー「大多亮」氏が常務となっていたためです。山口は日テレに話を持ちかけたときと同じように、フジにも接触を開始。大多氏はドラマの視聴率不振を回復するため、彼女に賭けてみようと考え、両社の利害が一致して今秋のドラマ出演となったわけです。

 はじめに擦り寄ったはずの日テレを袖にして、開始されたこのドラマですが、“山口智子リスペクト状態”なのが目につきます。まず、表向きの主演として『テルマエ・ロマエ』『麒麟の翼』など、映画にも引っ張りだこの阿部を起用。さらに脇役は主演でもおかしくない西田や宮崎あおいをキャスティング。

 極めつけは、脚本から演出を国内外で高い評価を得ている映画監督の是枝裕和氏が手がけるという、まるで映画でも撮るくらいの入れ込みようなのです。そして、共演陣を見渡した印象としては、(画面を通して見る限り)みなさんいい人っぽい。気難しくて面倒臭そうな人をキャスティングしないのも、久々に連ドラに復帰する山口への気遣いなのでしょうか?(笑)

 ここまで、山口に気を遣いながらも、このドラマが彼女推しでない理由はひとつだけ。それは、万全の布陣にも関わらず、今のフジテレビだとコケる可能性がかなりの高いとスタッフが思っているからではないでしょうか。

家政婦のミタ』の最高平均視聴率「40%」は無理だとしても、初回視聴率は最低でも「16〜17%」、できれば「20%」を目指したいと思っているはず。なので、これがクリア出来なかった場合を考え、山口を守るべく彼女を前面に出したプロモーションを行わないのではないか。見方を変えると、初回視聴率がよくて、常時「15%」程度をキープしていれば、フジテレビの番組(ワイドショーやバラエティなど)に山口がドンドン出始めるはずです(上機嫌で……笑)。

 ところで、そもそも『山口智子』を若い視聴者たちは知っているのでしょうか?(そこが問題ですね)
(文=アラキコウジ@ネタックス

ー引用参照元ー
10月11日号週刊新潮:16年もロンバケ「山口智子」撮影現場の至れり尽くせり

アラキコウジ

アラキコウジ

人力情報キュレーションサービス『ネタックス』を主宰。さまざまなメディア情報の中から、本当に使える情報をピックアップする、忙しい現代人のための時間短縮ツール。情報を単にクリッピングするだけではなく、大量のメディアを横断的に見ることで持ち得た独自の視点によって、よりわかりやすく面白く解説された“ネタ”として配信されるのが特徴。ビジネスマンのマストツールになるべく、日々鋭意運用中ですが、使える情報源の宿命でもある「人に教えたくない」スパイラルにはまっており、解約者がほとんど出ない割に、利用者がなかなか増えないことが目下の悩みのタネ。夢は、ネタックスの利用料だけで生きていくこと。

『ロングバケーション』 「セナ」「ミナミ」「セナ!」「ミナミ〜!」(キス) 〜『LA・LA・LA LOVE SONG』(久保田利伸)が流れ、エンドロール (同ドラマ最終回より) amazon_associate_logo.jpg

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