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毎日の買い物が超便利になる!コンビニ考現学 第8回

初音ミクで売上アップ!? コンビニクリスマスケーキ争奪戦!

文=渡辺広明/元コンビニバイヤー
AKB48セブンはココ数年AKB48を確保。
(「セブンイレブンHP」より)

コンビニ歴21年・バイヤー歴15年の筆者がコンビニを選ぶ 視点からお得情報、裏ワザまでを伝授! バックヤード事情を見れば毎日の生活が変わるーー?

<今回のテーマ>コンビニとクリスマスケーキ

 少子化による売上ダウンが続くクリスマスケーキ市場だが、コンビニでは逆に不況で外食が減少している昨今の状況をチャンスと促え、ここ数年、販売活動に積極的である。

 セブン・イレブンでは、AKB48とのキャンペーン。ローソンは、エヴァンゲリヲンや魔法少女まどマギなどアニメ系。ファミリーマートは初音ミクとのコラボケーキを展開するなど、ファミリー以外のオタク層の取り込みにも余念がない。

 キャラクターなどとコラボレーションすればロイヤリティはかかるが、クリスマスケーキは商品単価が高く、派手に宣伝しなくてもお客さまは予約をしてくれるので、この季節のコンビニにはなくてはならないカテゴリーになった。業界関係者によれば、一連のコラボケーキでは、ファミリマートの初音ミクケーキが好調だったようだ(予約はすでに締め切り)。

 そして今年、うまく狙えば、コンビニでお得にクリスマスケーキが買えるかもしれないということを覚えておいて損はないだろう。

コンビニでのクリスマスケーキの予約は、例年クリスマスイブの1週間前に終了する。イブが平日の場合なら、買い忘れてしまったお客さまが、仕事帰りなどに買って帰ったり、ケーキがつぶれてしまうことを気にして、近所のコンビニで当日販売される商品を当てにするお客さまが一定数いるので、人気商品は割と早めに売れてしまう。だが今年のイブは、3連休の最終日(月曜日)で曜日巡りが悪いので、店頭販売が苦戦しそうなのだ。

  そのように苦戦が予想されても、店舗ごとには例年通り販売目標があり、予約のほかに店頭当日販売数が各店平均1~2割ぐらいあるので、ほとんどの店舗ではサンタクロースの格好をした従業員による店頭販売が実施されるであろう。

 そこが狙い目なのだ。

 クリスマスケーキは、どんなに長引いても25日までしか取り扱えないので、販売が苦戦すれば、当然、割引販売となる。駅前などで通勤のお客さまが多い店舗ではイブの夕方以降に店頭を訪問すると、割引されてお買い得になったクリスマスケーキをゲットできる可能性が高い。遅い時間ほど割引率は上がるので、ケーキ好きにとっては絶好のチャンスなのだ。

 だが、ここでひとつ気をつけたいことがある。

 実は、クリスマスケーキを扱う各工場では、12月の初旬からすでに生産が本格化している。コンビニでの予約のピークもちょうどこの頃。バイヤーは生産見込みと予約の大枠数量を、うまく決定をする難しい時期となる。

 店頭に置かれるクリスマス用パンフレットの表紙に掲載されるほどメインとなるベーシック商品は、納品日前日に工場で生産されるが、コラボケーキなどそれ以外で数量限定となるパンフレット見せ筋商品は、飾り付けなどの商品部材の調達を事前にしなければならない関係もあり、12月初旬から中旬にかけて出来上がる場合がほとんどである。

渡辺広明/元コンビニバイヤー

渡辺広明/元コンビニバイヤー

コンビニの店長、バイヤーとして22年間、ポーラ・TBCのマーケッターとして7年間従事。商品開発760品の経験を活かし、現在 (株)やらまいかマーケティング代表取締役として、顧問、商品開発コンサルなどに多数参画。報道からバラエティまで幅広くメディアで活動中。フジテレビ「Live News a」レギュラーコメンテーター。 「ホンマでっか⁉︎TV」レギュラー評論家。『ニッポン経済の問題点を消費者目線で考えてみた』『コンビニを見たら日本経済が分かる』等著書多数。
渡辺広明公式ホームページ

Twitter:@yaramaika

『ピジョン 1才からのレンジでケーキセット』 コンビニもいいけど、手作りもね。 amazon_associate_logo.jpg

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