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反応さまざまなあのニュースをどう読む? メディア読み比べ(3月28日)

消費者はマックに飽きた?原田社長の苦しい反論「当初の戦略は撤回!」

文=blueprint
マクドナルド新定番がほしいところ。
(「マクドナルドHP」より)

 2012年12月期の既存店売上高が9期ぶりに前年実績を下回り、今年に入ってからも同売上高の2ケタ減が続くなど、業績不振にあえぐ日本マクドナルド。3月28日付けの日本経済新聞朝刊が、原田泳幸会長兼社長のインタビューを掲載した。

 売り上げが落ち込んでいる原因として、原田社長は「12年は夏に売り出した(高価格商品の)『世界のマック』シリーズが想定ほど売れなかったこと」や「秋から主力商品の『ビッグマック』や『チキンマックナゲット』の値引きセールをやめたこと」という内的な要因を上げつつ、「東日本大震災以降、家に早く帰る消費者が増えた」として、中食・内食に顧客を奪われたという内部要因があると語った。

 サービスのスピードアップを狙ったレジカウンターからのメニュー表の撤去が「客に不親切だ」「利益率の高いセットメニューを買わせようとしているのでは」との批判を呼び、また60秒で商品を提供できなかったら無料券を渡すキャンペーンでは、「店員が焦って、バーガーがぐちゃぐちゃ」という炎上事件が起きるなど、最近ではテコ入れ策もネットの不評を買ってきたマクドナルド。日経新聞の編集委員は「マックが消費者から飽きられたのでは」と厳しい疑問を投げかけると、原田社長は「失敗の最大の要因は我々の創造力が落ち、顧客に驚きを提供できなかったことだろう」と語った。

 一方で、今年に入っても厳しい状況が続いていることに関しては、「日本のマクドナルドは世界の中で利益率が低く、米国本社から利益を底上げするようプレッシャーをかけられていた。このためリピーターを増やせるビッグマックの販売を強化して、運営コストのかかる季節限定商品をやめた」と、本社の意向も原因のひとつだとするなど、歯切れが悪い。

 先週21日に公表された有価証券報告書では、原田社長の12年の役員報酬が、前年の3億1700万円からほぼ半減して、1億6800万円だったことが明らかになっている。23日付の朝日新聞によれば、報酬の内訳は、業績連動部分が前年の8400万円から2400万円に、株価連動部分が前年の1億2800万円から3400万円に、それぞれ減っている。いよいよ進退窮まるか……というところで、日経新聞のインタビューでも、「仮に13年も既存店売上高がマイナスとなった場合、ご自身の進退につながりますか」という厳しい質問が飛んだ。

 これに対し、原田社長は「やめる1秒前まで『やめる』なんて言わないよ。ただ今年はどんな結果でも代わることはない。3年連続のマイナスになれば別だが。まあ、それは間違ってもない」としているが、「当初の戦略は撤回し、季節限定の新商品を収益バランスを考えながら投入する」との立て直し戦略が、業績をV字回復させるほど機能するかどうかは、疑問符がつくところ。

 そんな日本マクドナルドの最新キャンペーンを見てみると、4月8日から29日まで、「毎週月曜日、朝マック商品のバリューセット購入者に、ガムやシャンプーなどのグッズをプレゼントする」という「フリーマンデーキャンペーン第2弾」が実施される予定だ。

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総合カルチャーサイト「Real Sound(音楽・映画・テック・ブック)」の運営や、書籍や写真集の発行、オウンドメディアの制作支援など“編集”を起点に様々な事業を行っている。
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