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松崎のり子「誰が貯めに金は成る」

定期預金の落とし穴!高金利には要注意…複数口座に小分けは損、預けっぱなしは絶対NG

文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト
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定期預金の落とし穴!高金利には要注意…複数口座に小分けは損、預けっぱなしは絶対NGの画像1「Thinkstock」より

 いよいよ、2015年も終盤だ。この時期、会社員がもらえるごほうびといえば、なんといっても冬のボーナスだろう。

 自分の手は素通りで家計の財布に直行……という人も多いかもしれないが、まとまったお金を手にする、少ないチャンスだ。「少しでも増やせる方法はないだろうか」と考えるのが、人間の常だろう。株式投資や外貨預金もいいが、減ってしまっては困る。元本保証で高金利定期預金はないものか――。

 そんな時、インターネットや新聞の広告で、「預金金利は年0.5%」という数字を見たら、一気にテンションが上がるだろう。

 大手都市銀行の「スーパー定期」の金利は、年0.025%程度(1年満期、預入金額300万円未満の場合、15年12月現在)だ。その20倍の金利がつく定期預金があるといわれれば、興味をひかれるのも無理はない。

 しかし、その高金利定期は、本当にあなたの期待に応えてくれるものだろうか? 今回は、高金利定期預金の注意点をお伝えしよう。

その高金利、いつまでですか?

 まず、定期預金の金利は「年利」で表示されている。1年もので0.5%であれば、1年間お金を預けることで、この金利が適用されるわけだ。

 しかし、最近見かける高金利の定期は、よく見ると期間が「3カ月もの」「6カ月もの」であることが多い。これが曲者で、単純に「金利が高い!」と喜んでいいわけではないのだ。0.5%の金利が適用される期間を1年にならして計算すると、3カ月ものなら年利0.12%、6カ月ものなら年利0.24%という実質数字になる(それぞれ90日、180日で概算)。

 これは、数字のマジックといえる。もちろん、通常金利の0.025%よりは高金利といえるが、それぞれの期間終了後は通常の金利に戻ってしまう。「高金利だ!」と思っても、すぐに飛びつくのではなく、その金利が適用される期間を必ずチェックしよう。

 今時、なんの制限もなく、べらぼうに高金利な預金話があるとしたら、それはほぼ金融詐欺だと思っていい。

 また、問題はほかにもある。こうした高金利定期は、いわば“打ち上げ花火”であり、撒き餌の役割をするものだ。そして、撒き餌につられてやってきた人たちは、お金を預けると満足してしまい、高金利が適用される期間が終わっても、あまり見直さないことが多い。つまり、低金利に戻った定期に預けっぱなしになってしまうわけだ。

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。生活情報誌等の雑誌編集者として20年以上、マネー記事を担当。「貯め上手な人」「貯められない人」の家計とライフスタイルを取材・分析した経験から、貯蓄成功のポイントは貯め方よりお金の使い方にあるとの視点で、貯蓄・節約アドバイスを行う。また、節約愛好家「激★やす子」のペンネームでも活躍中。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)。
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