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山田修「間違いだらけのビジネス戦略」

ラーメン一杯2千円…ニセコ、ほぼ完全に外国化?外国人だらけ、日本人にもパスポート要求

文=山田修/ビジネス評論家、経営コンサルタント
ラーメン一杯2千円…ニセコ、ほぼ完全に外国化?外国人だらけ、日本人にもパスポート要求の画像1

 スキーシーズンが終わろうとする3月末、雪を求めて北海道に渡った。何十回、何十年と北海道へ滑りに出掛けているが、今回選んだのはニセコスキー場だった。ニセコなら雪不足の心配はないと踏んだとおり、3.6メートルもの積雪量に恵まれた。

 私のスキー歴は長い。ニセコに初めて来たのは48年前、最後に滑ったのが41年前のことで、勤めた会社がニセコのスキー場のひとつを買収してそこでのスキー指導に出かけた。ニセコを長年敬遠してきたのは、新千歳空港から2時間半という遠さに尽きる。

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ラーメン一杯2千円…ニセコ、ほぼ完全に外国化?外国人だらけ、日本人にもパスポート要求の画像2『間違いだらけのビジネス戦略』(クロスメディアパブリッシング/山田修)

 ニセコスキー場は4つの大スキー場の総称だ。北海道の西側、倶知安町とニセコ町にある。日本海からの偏西風が初めてぶつかり、世界一と評される粉雪を降らせるのがニセコアンヌプリ山(1308メートル)だ。その山頂付近でつながる、花園、ヒラフ、ビレッジ、アンヌプリの4スキー場で「ニセコユナイテッド」を形成している。それぞれのスキー場で最高標高のリフトからは森林限界を超えているので、山頂まで広大な斜面が広がっていて、ほかのスキー場では望めないような絶景を生み出している。

 半世紀もたてばどんな町でも表情を変えるが、ニセコの変貌には驚いた。合わせてゴンドラが3基あり、リフトはそれこそ縦横に掛け渡されている。半世紀前にスキーを担いで2時間かけて山頂まで歩いた時代とは雲泥の差である。

 さらに驚かされるのは、外国人スキーヤーの多さだ。「ここは日本か?」と思うような情景だ。ヒラフの町並みの変容にも驚いた。近代化ではなく外国化という方向への発展である。レストランや居酒屋が並び、それらの看板には大きく英語表示がなされている。内装も西洋風でなければ、西洋人に受ける日本風といった趣だ。中に入れば、これも西洋人だらけだ。ついで、香港、マレーシア、シンガポールなどからのアジア人富裕層、最後に日本人スキーヤーという構成となる。

ラーメン一杯2千円…ニセコ、ほぼ完全に外国化?外国人だらけ、日本人にもパスポート要求の画像3「ニセコの町は英語仕様」

 町を歩けばマッサージ店と不動産業者の店舗が目に付くが、それらの看板にも英語表記がなされている。

 当地にオーストラリア人とニュージーランド人が多いのは、あちらでは夏休みとなっているので、2週間程度の夏休みを滞在型で過ごすビジターが多いからだ。ニセコの4大スキー場である花園スキー場のベースにあるHANAZONO308という大きなレストランに入ったら、大型テレビが無数にディスプレイされ、そこに流れている映像はすべて英語のものだった。

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役

経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第12期」が10月より開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長の「ロジカル・マネジメント」-私の方法』(講談社)ほか多数。
有限会社MBA経営 公式サイト
山田修の戦略ブログ

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