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渡辺雄二「食にまつわるエトセトラ」

コンビニやスーパーの食用油・醤油は要注意!安全上不安な遺伝子組み換え作物使用の恐れ

文=渡辺雄二/科学ジャーナリスト
コンビニやスーパーの食用油・醤油は要注意!安全上不安な遺伝子組み換え作物使用の恐れの画像1「Thinkstock」より

遺伝子組み換え食品は食べたくない」と思っている人は多いことでしょう。そのため、市販のしょうゆには、「大豆(遺伝子組換えでない)」という表示があります。また、コーンスナックには「とうもろこし(遺伝子組換えでない)」、ポテトチップスにも「じゃがいも(遺伝子組換えでない)」という表示があります。

 これらを見て安心して買っている人も多いと思います。ところが、知らないところで遺伝子組み換え作物が使われ、私たちが口にしている可能性があるのです。

 イオン・トップバリュの「すっきり 緑茶」という製品には、「難消化性デキストリン(とうもろこし):遺伝子組換え不分別(遺伝子組換えとうもろこしが含まれる可能性があります。)」と表示されています。

 つまり、原材料として使われている難消化性デキストリンは、トウモロコシを原料としてつくられていて、そのトウモロコシには遺伝子組み換えのものが含まれている可能性があるということです。また、同じくトップバリュの「甘さひかえめ こんぶ豆」には、「還元水あめ(とうもろこし):遺伝子組換え不分別(遺伝子組換えとうもろこしが含まれる可能性があります。)」という表示があります。これも同様です。

 トップバリュの製品の場合、こうした内容がきちんと表示されていますが、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどで売られているほかの一般の食品には、こうした表示は見当たりません。しかし、状況は同じなのです。つまり、難消化性デキストリンや還元水あめの場合、アメリカなどから輸入したトウモロコシを原料としてつくられており、それには遺伝子組み換えトウモロコシが含まれている可能性があります。しかし、そのことを表示していないのです。

国内で流通する遺伝子組み換え作物

 現在、アメリカなどで栽培されている遺伝子組み換え作物は、ほとんどが害虫抵抗性または除草剤耐性、あるいは両方を兼ね備えたものです。害虫抵抗性とは、文字通り特定の害虫、すなわち作物を食い荒らす虫に抵抗性を持っているということです。具体的には、バチルス・チューリンゲンシスという細菌(通称BT菌)の遺伝子の一部を、トウモロコシや大豆、じゃがいも、綿などの細胞に組み込んだものです。その遺伝子の働きで、蛾の幼虫やてんとう虫の類が食べると死んでしまう殺虫毒素が細胞の中につくられます。そのため、害虫の被害を受けにくくなるのです。

渡辺雄二/科学ジャーナリスト

渡辺雄二/科学ジャーナリスト

1954年9月生まれ。栃木県宇都宮市出身。千葉大学工学部合成化学科卒。消費生活問題紙の記者を経て、82年からフリーの科学ジャーナリストとなる。全国各地で講演も行っている

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