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公認会計士・平林亮子と考える『あなたならどっち?』

「まとめ買いでお得&割安」のまやかし…かえって損?そもそも買う必要ある?

文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表
「まとめ買いでお得&割安」のまやかし…かえって損?そもそも買う必要ある?の画像1「Thinkstock」より

 人生は決断の連続。その際に大切なポイントは何か。そのヒントをお伝えするべく、『年収500万円で20年働く人 年収1000万円で10年働く人 損しないのはどっち?』(幻冬舎)の著者である公認会計士の平林亮子が、お金の観点から、さまざまな「どっち?」を投げかけてまいります。

まとめ買いをすれば単価は下がりますが……

「まとめ買いでお得&割安」のまやかし…かえって損?そもそも買う必要ある?の画像2『損しないのはどっち?』(平林亮子/幻冬舎)

 先日、とある企業の経理部の方々との食事の席で、英語について話題になりました。その中にいた経理部に配属されたばかりの方が、海外の支店や子会社とのテレビ会議の際、英語でのやり取りに苦戦していると打ち明けてくれました。彼曰く、

英会話スクールに通っているけれど、スクールでは講師が上手に相手をしてくれるから、実践とは違う。英会話スクールには、結構なお金を払ってきたのになあ」

とのこと。同じような経験をされている方は多いのではないかと思います。かくいう私も、そのひとり。仕事で英語を使う場面は少ないものの、英会話スクールには断続的に通い続けてきました。トータルで使った金額は、それなりになるのではないかと思います。

 もちろん、「英会話スクールに行けば英語が話せるようになる」という甘い考えは持っておらず、英会話スクールにお金を出すことは無駄遣いだとも思いません。もっとも、お金を払っただけの価値を生み出せたかどうかは、はなはだ疑問ですが……。

 さて、英会話スクール代が、英語の能力の向上度合と比較して価値あるお金の使い方だったかどうかは、ここでは棚に上げることにし、英会話スクールとお金にまつわる、もうひとつの命題について触れていこうと思います。

「本当に使い切ることができますか?」

 それは、英会話スクールの受講料の支払方法についてです。スクールにもよりますが、チケット制だったり月謝制だったり、さまざまな支払方法があります。私が比較的長い間通った英会話スクールでは、レッスン受講時間と回数(回数に応じて期限も変わる)によって値段が変わるチケット制でした。

 平日の昼間のみ受講できるチケットをたくさん購入すれば、1回当たりの受講料が割安になりました。たとえば、平日昼間のみ受講できる30回分のチケットが15万円だったとしたら、終日使えるチケットは30回で18万円といった具合です。平日昼間のみのチケットであれば1回当たり5000円になりますが、終日のチケットであれば1回当たり6000円となり、前者のほうが割安になるというわけです。昼間の時間に通うことができるなら、そのチケットを購入すれば「お得」になるはず。私もそう判断し、昼間のみ使える時間限定のチケットを購入していました。

平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表

平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表

1975年千葉県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部地理学科出身。
企業やプロジェクトのたち上げから経営全般に至るまで、あらゆる面から経営者をサポートしている。
また、女性プロフェッショナルに関するプロジェクト「SophiaNet」プロデューサーを務めるなど、経営サポートに必要な幅広いネットワークを持つ。
さらに、中央大学商学部客員講師として大学で教壇に立つなど、学校、ビジネススクール、各種セミナーなどで講義、講演も積極的に行っている。
『決算書を楽しもう!』 『「1年続ける」勉強法―どんな試験も無理なく合格!』(共にダイヤモンド社)、『相続はおそろしい (幻冬舎新書)』(幻冬舎新書)、『1日15分! 会計最速勉強法』(フォレスト出版)、『競わない生き方』 (ワニブックスPLUS新書)、『5人の女神があなたを救う! ゼロから会社をつくる方法』(税務経理協会)など、著書多数。
合同会社アールパートナーズ

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