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クックパッドの「自爆」経営の代償…急成長の立役者追放で株価大暴落

文=編集部
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クックパッドの「自爆」経営の代償…急成長の立役者追放で株価大暴落の画像1「Thinkstock」より

 黒字会社の株価が下落し、赤字会社の株価が上昇するという、そんな奇妙な現象が起きた。料理レシピサイトを運営するクックパッド(東証1部上場)と不動産情報サイトを運営するオウチーノ(東証マザーズ上場)の株価である。

 クックパッドの業績は好調だ。2016年1~9月期連結決算の売上高は、前年同期比36%増の123億円、純利益は50%増の37億円。運営する料理レシピサイト、クックパッドの有料会員数が増え、同サイトの広告事業も伸びた。連結子会社にした結婚式口コミサイト運営の「みんなのウェディング」が好調だった。

 一方、オウチーノの業績は絶不調。16年1~9月期連結決算の売上高は前年同期比20%減の7億6400万円、最終損益は1億4700万円の赤字(前年同期は7500万円の赤字)。不動産サイトへの掲載物件が伸び悩み、赤字経営が続く。8月には子会社がモンゴルの建設業者と結んだ大型物件の契約で1億6000万円の不良債権が発生した。

 ところが、株価は対照的な動きを示す。クックパッドの株価は、好決算にもかかわらず11月14日の終値は975円。1000円割れで推移している。料理レシピ情報サイトが大当たりし、ネットベンチャーともてはやされていた頃のクックパッドの株価は2880円(15年8月17日)と上場来の高値を更新した。それが今や、株価は3分の1に下落した。

 対するオウチーノの株価は暴騰中。11月7日に7営業日連続で続伸した。一時、前営業日比1003円高(50%高)の3005円となり、年初来の高値をつけた。10月12日の年初来安値の793円から実に3.8倍になった。

 10月28日、クックパッド前社長の穐田誉輝氏がオウチーノを買収すると発表したことをきっかけに買いが集まった。穐田氏の経営手腕は高く評価されており、経営改革への期待からオウチーノ株が買われた。

クックパッド前社長が14億円を投じ買収

 住宅・不動産サイトを運営するオウチーノは10月28日、穐田氏がTOB(株式公開買い付け)で同社を買収すると発表した。TOBの期間は10月31日から12月2日まで。買い付け額の1株807円は28日の終値802円を1%上回る。オウチーノはTOBに賛同した。

 オウチーノの筆頭株主で創業者の井端純一社長は保有する22%分の株式を売却し、任期満了となる17年3月29日の株主総会をもって退任する。穐田氏はTOBと第三者割当増資の引き受けを合わせて、オウチーノの株式を最大66%保有することになる。穐田氏が投じる費用は14億円に上る。

BusinessJournal編集部

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