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サプライズ満載の結婚式で必死に幸せアピール…「うらやましがられたい」欲求満たす若者たち

文=藤野ゆり/清談社
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サプライズ満載の結婚式で必死に幸せアピール…「うらやましがられたい」欲求満たす若者たちの画像1「Thinkstock」より

 インスタグラムやフェイスブック、女子会などで、自分のきらびやかで充実した生活を「これでもか」とアピールするキラキラ女子たち。最近、この「自分を輝かせること」に必死な人たちの間で、「自分らしく個性的な結婚式」が注目を集めているという。

 なかでも人気なのが、「クレイジーウェディング」を行う株式会社CRAZY(以下、クレイジー社)だ。昨年5月に創業者の山川咲氏が『情熱大陸』(TBS系)に出演したことで一気に知名度を上げた同社は、式場から演出、衣装に至るまで完全オーダーメイドで、従来では考えられなかった独創的な挙式スタイルをプロデュースすることで話題を集めている。

 たとえば、セクシーな女性ダンサーが華麗な歌とダンスで魅了する「バーレスク」をコンセプトに、クラブ風スペースを会場に式を挙げたり、お祭りをテーマに会場にやぐらを組み新郎新婦とゲストの衣装を法被にしたり、伝統芸能である能をコンセプトに新郎新婦が能面を着けて登場したり……。

 こうした奇想天外な演出がクレイジーウェディングの特徴で、通常の結婚式に比べて割高にもかかわらず、人気を集めているのだ。

 結婚式にまで「自分らしさの演出」が拡大している背景について、学習院大学大学院講師で社会学者の新雅史氏は「それだけ、『キラキラした人生』を演出することにこだわる若者が増えたからではないでしょうか」と指摘する。

輝きたい2人だけのためのキラキラ結婚式

 新氏によると、本来、日本における結婚式は家と家の契約の機能を果たす「社会的承認」の場で、そのような冠婚葬祭ではマナーがもっとも重視されていたという。個性的すぎる結婚式で「自分らしさ」をアピールしようものなら、「非常識」「マナー知らず」として、親族や周囲から白い目で見られることもあった。

「しかし、今や結婚式の意味合いは大きく変化しています。最近の結婚式は、親や周囲の意向よりも結婚する2人の意見が最優先され、『2人だけのための』結婚式となっています。親族を喜ばせるためではなく、『自分たちをどう見せるか』に主軸が置かれているのです」(新氏)

 実際、山川氏は、著書『幸せをつくるシゴト』(講談社)のなかで、結婚式について「人生が変わる可能性があふれるイベント」「私たちにしかできない」「サプライズ」「人生で一番承認される日」「表現したい世界を100パーセント表現する機会」と表現しており、結婚式を「自分を輝かせる舞台装置」のように位置づけている。クレイジー社がプロデュースする結婚式は、まさにキラキラ輝きたい2人のためだけのイベントなのだ。

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