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小池百合子が主導で政界再編へ…自民党、過半数割れで希望の党と拮抗の可能性も

文=児玉克哉/一般社団法人社会貢献推進国際機構・理事長
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小池百合子が主導で政界再編へ…自民党、過半数割れで希望の党と拮抗の可能性もの画像1希望の党設立会見(アフロ)

 9月28日、衆議院が解散され、一気に総選挙に突入した。

 昨年から解散総選挙の可能性は話題に上り続けた。昨年までは、安倍内閣が高い支持率をキープする一方、野党第一党の民進党は蓮舫前代表の二重国籍問題などで厳しい状態にあった。そのため、いつ総選挙を行っても自民党が再度圧勝する勢いがあった。

 だが、それが安倍内閣、ひいては自民党の気の緩みにつながったのかもしれない。

 今年に入ってから安倍内閣は、森友学園問題や加計学園問題で逆風に立たされた。いずれも安倍晋三首相に直接的に関わる問題だ。しかもその後、閣僚や自民党議員の不祥事・失言などが続いた。東京都議会選挙では、自民党は歴史的とも言える敗北を喫した。さらに追い打ちをかけるように、豊田真由子議員の「このハゲー」暴言、今井絵里子議員の不倫問題などの逆風が続いた。そのため、今年中の衆議院解散総選挙の可能性はなくなったかにみえ、来年の自民党総裁選後に総選挙を行うという流れが現実味を帯びてきていた。

 そんななか、民進党の幹事長への就任が予定されていた山尾志桜里議員に不倫疑惑騒動が起こったことで、一気に流れが変わった。政治家の不倫という下世話ながら国民の関心をひくネタに、メディアは連日報道を行った。自民党への逆風が一瞬弱まった「凪ぎ」に安倍首相は一気に攻勢をかけたのだ。

 低落を続ける民進党は傷を深め、まともに戦えない状況に陥った。小池百合子都知事を中心とする新党は準備不足とみられ、ほかに目立った対抗勢力は見当たらないため、安倍首相の狙いどおり自民党がまた大勝するとの予想が広がった。

 しかし、解散直前に、小池氏の驚きの戦略が展開された。民進党が実質的に解党して、“小池新党”こと希望の党に合流するという。仮にも民進党は野党第一党であり、前身の民主党は政権も担った政党だ。数を減らしてはいるものの、今でも現職国会議員はかなり多い。それが、できたばかりの小党に戦う前からひれ伏すのだ。

 私もその流れを予想してはいたが、合流の時期は衆議院選挙が終わってからと考えていた。なぜなら、民進党には右派も左派も混在しているため、選挙結果が出ないうちに解党するという選択肢は、あり得ないとみていたからだ。また、前原誠司代表は、選出されてからまだ1カ月もたっていない。民進党の議員だけでなく、党員から選ばれた代表だ。その前原氏の決断は、まさに耳を疑う展開である。9月28日、民進党は両院議員総会で、希望の党への合流を決め、実質的解党となった。

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