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片田珠美「精神科女医のたわごと」

山尾志桜里議員、もし不倫疑惑相手と結婚しても、うまくいかない可能性…2つの快楽の消失

文=片田珠美/精神科医
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山尾志桜里議員、もし不倫疑惑相手と結婚しても、うまくいかない可能性…2つの快楽の消失の画像1山尾志桜里衆院議員(毎日新聞社/アフロ)

倉持弁護士ついに離婚へ

 今年9月に山尾志桜里衆院議員との「W不倫疑惑」で世間を騒がせた倉持麟太郎弁護士が「ついに離婚へ」と「週刊文春」(文藝春秋/12月14日号)で報じられた。山尾氏は夫と離婚協議中であり、その相談に乗っていたのが倉持氏という報道もあることから、いずれ山尾氏の離婚が成立すれば、この2人は結婚するのではないかと見る向きもあるようだ。

 ただ、あくまでも一般論だが、不倫関係にあった男女が結婚にこぎつけても、うまくいかないことが多い。これは、不倫によって得られる2つの快楽がなくなるためと考えられる。2つの快楽とは、

1)タブー(禁忌)を犯す快楽
2)他人のものを奪う快楽

である。

タブー(禁忌)を犯す快楽

 まず、1)タブー(禁忌)を犯す快楽は、激しい恋につきものだ。「周囲が反対すればするほど、本人たちは燃え上がる」と昔からよく言われる通り、障壁がある“禁じられた恋”だからこそ、燃え上がる。

 この障壁は、かつては数多く存在した。身分や家柄の違いを理由に親から反対されたこともあったし、『ロミオとジュリエット』のように家同士の対立から悲劇的な結末を迎えたこともあった。いずれにせよ、社会によって課された障壁をはねのけて愛を成就させようとすることに恋愛の意義を見出していたはずだ。

 ところが、今はどうだろう。よほど特殊な世界に生きている人は別にして、こうした障壁はほとんど存在しない。だからこそ、恋愛がなかなか燃え上がらないともいえる。最近の若者が恋愛に消極的な一因に、この障壁の消失があるのではないかと筆者はにらんでいる。

 このように恋愛の障壁がなくなりつつある現在の日本社会において、唯一のタブーといえるのが不倫である。既婚者が配偶者以外の相手と肉体関係を持つことに対しては、非常に厳しいまなざしが向けられる。「不倫禁止」の掟を課す組織もあるほどだし、不倫が報じられて、多くのものを失った政治家や芸能人の事例も枚挙にいとまがない。だから、いかに不倫が危険かは、みんなよくわかっているはずだ。それでも不倫が後を絶たないのは、抗いがたい魅力があるからで、その最大のものがタブーを犯す快楽だろう。この快楽ゆえに、不倫は“禁じられた果実”として芳香を放ち、人々を魅了するのである。

片田珠美/精神科医

片田珠美/精神科医

広島県生まれ。精神科医。大阪大学医学部卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。人間・環境学博士(京都大学)。フランス政府給費留学生としてパリ第8大学精神分析学部でラカン派の精神分析を学ぶ。DEA(専門研究課程修了証書)取得。パリ第8大学博士課程中退。京都大学非常勤講師(2003年度~2016年度)。精神科医として臨床に携わり、臨床経験にもとづいて、犯罪心理や心の病の構造を分析。社会問題にも目を向け、社会の根底に潜む構造的な問題を精神分析学的視点から分析。

Twitter:@tamamineko

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