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北朝鮮拉致「救う会」集会、安倍首相に罵声…家族会も安倍政権より米国政府に訴えの動き

文=小川裕夫/フリーランスライター
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北朝鮮拉致「救う会」集会、安倍首相に罵声…家族会も安倍政権より米国政府に訴えの動きの画像1安倍晋三首相(日刊現代/アフロ)

 北朝鮮は4月27日、10年半ぶりとなる南北首脳会談を行い、今後は史上初となる米朝首脳会談も予定されている。これまで核開発を進めてきた北朝鮮の態度が一変したことで、半島情勢は風雲急を告げている。

 こうなると期待が高まるのは、日本政府が悲願としてきた拉致問題の完全解決だ。南北首脳会談に先駆け、4月22日に東京・千代田区の砂防会館で「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会」(以下、救う会)による、国民大集会が開催された。同集会は定期的に開催されており、今回の集会では拉致問題の解決を訴え続けてきた安倍晋三首相も出席。しかし、安倍首相は冒頭にあいさつを済ませると、公務を理由に足早に会場を後にした。

 安倍首相は機会があるごとに拉致被害者の奪還を訴え、拉致問題解決を望む有権者たちからの支持が厚い。だが、先の国民大集会では、あまりにも早く会場をあとにしたため、参加者から「もう帰るのか!」「もっといろよ!」という罵声が飛んだ。これまでであれば、安倍首相が姿を見せただけで大歓迎されるほどだったが、そうしたムードは会場にはなかった。支持者の間には、安倍首相は本気で拉致問題に取り組む気があるのかという疑念が広がり始めている。

 実は、救う会の国民大集会で罵声が飛んだのは安倍首相が初めてではない。2012年に日比谷公会堂で開催された際は、当時の野田佳彦首相が出席し、足早に会場を出ようとしたため、参加者から「もう帰るのか!」とヤジが飛んでいる。司会を務めたジャーナリストの櫻井よしこ氏は「一国の総理に失礼です」」と列席者をたしなめている。

 今年の国民大集会も、櫻井氏が司会を務めた。しかし、安倍首相にヤジを飛ばした列席者をたしなめることはなく、櫻井氏は無言のままだった。櫻井氏は、保守系論壇誌にたびたび登場する保守派論客の重鎮。12年に第2次安倍政権が発足して以降は、安倍政権支持を鮮明にしてきた。そんな櫻井氏が安倍首相を庇わない。明らかに、これまで安倍政権を熱狂的に支持してきたものとは異なる空気が会場には漂っていた。

 現場に居合わせた記者は「財務省の公文書改竄問題をはじめ、森友・加計問題でも安倍政権を支持してきた櫻井さんだが、さすがに拉致問題では安倍政権に愛想をつかしているのではないか」と推測する。

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