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「ダイヤモンド」vs「東洋経済」! 経済誌双璧比べ読み(4月第4週)

ライバル両誌が、医療業界ネタで重なった理由を裏読みする!

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両誌の違いが大きく出た「分子標的薬」の注意点

 今週の両誌を見て、明らかなスタンスの違いが新しいタイプのがん治療薬「分子標的薬」をめぐる記述で見えてくる。「週刊ダイヤモンド」では、「分子標的薬で、がんから生還!」などと輝かしい面ばかりが強調されているが、「週刊東洋経済」では、「分子標的薬の長所と短所」として、薬の効果が期待できる患者にとっても必ずしも利点ばかりではない。

 基本的に分子標的薬はがん細胞の増殖を抑える薬であり、「使用をやめるとがんが大きくなることが動物実験で示されている」。また開発されてからの歴史が短く、長く使ったときにどのような副作用が出るのかがわからない点も注意点としてあげられている。社会派の「週刊東洋経済」ならではの記事だろう。

 しかし、こうした短所には触れていない「週刊ダイヤモンド」も先週号(4月21日号)の大特集「騙されない保険」では生命保険会社の保険セールスを覆面調査。「商品にはメリットとともにデメリットもある」が、デメリットの説明が欠如している実例があるとして、保険業界に警鐘を鳴らしていたが、その警鐘は自らの媒体は適用外となっているのかもしれない。

 また、「週刊ダイヤモンド」によれば、この4月から変わったことがもう一つある。医薬品業界が製薬会社の医薬情報担当者(MR)の医師への接待を事実上禁止する自主規制を始めたために、業界はマーケティング戦略の大幅な見直しを行っている。その一環が製品名を紹介せずに「認知症の新しい治療が始まっています」などと病名だけを宣伝する「疾患啓発」のテレビCMの増加だ。新しい治療があることを訴求して受診をうながし、売り上げにつなげるのだ。電通によると、疾患啓発広告の国内市場は約200億円だという。経済誌においても、疾患啓発広告の争奪戦もすでに始まっているのかもしれない。
(文=松井克明/フィナンシャル・プランナー)

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