夏野 剛(慶應義塾大学政策・メディア研究科 特別招聘教授)

「大丈夫かな?」一度立ち止まって議論すべき5本

「ダメ!絶対!って」言っても聞かない人には
お仕置きよ!?(「Thinkstock」より)
iモードの設立者・夏野剛氏が、現在のテクノロジーから明日の世界を読み解くためのニュースをご紹介。今回は、海外の自動車関連企業の取り組みを始めとした5本から、明日の日本をを読む!

ひったくり被害女性、犯人の指かみ切り取り返す – Yomiuri Online(5月8日)

 噛みつくという原始的な防御法が意外に効果的であるということを示したすばらしい事例。痴漢や婦女暴行の抑制にも威力を発揮しそう。そもそも体力的に劣る女性を狙う劣悪な犯罪に対してはきちんと自己防御したほうがいい。もうひとつの方法としては、急所を狙うという技もある。この点に関して、女性のための護身術を説明したサイトがあるので参考までに。男とはなんとか弱い動物か。

グーグルの自律走行車、米ネバダ州で公道運転に「青信号」 – AFP BB News (05月08日)

 こういう果敢な取り組みを規制当局も受け入れるところがアメリカの活力の源。日本ではリスクを回避することが最優先され、このような実験が世界に先駆け行われることはまず無いだろう。自動車産業は日本が最も進んでいるのにもったいない。未来は確実にアメリカからやってくるのかも。

フロントガラスにナビ情報を表示–HUD搭載の新「サイバーナビ」 – CNet Japan(05/08)

 自動車メーカーではなく、後づけメーカーのパイオニアからの未来的取り組み。これも未来感がありあり。早速取り付けたいが、やはり後付けだと美観上かっこ良くないか。日本の自動車産業は規制にめげずに、ぜひとも先進的な取り組みをどんどんして欲しい。日本から未来が発信できるように!

晩婚化の原因は”いい男”が減ったから―筒井淳也氏の語る日本人が結婚しなくなった理由 – BLOGOS(03月14日)

 晩婚化が一概によくないとは言えないが、日本という国家の人口が継続的に減少傾向にあるということは、日本民族の持続可能性が減っているということであり、もう少し真剣に対策を議論した方がいいと思う。この記事にもあるように、晩婚化の最大の原因は若い世代の経済条件が悪化していることにあるのは明白であろう。

 日本は高度成長期の雇用維持重視型経営スタイルを過度に守り続けているために、既雇用者の雇用維持を優先し、新規採用を抑制し続けている。結果として若年世代の失業率は高くなり、経済水準の年代格差が生じた。それがダイレクトに出生率の低下となって現れている。しかし中高年世代におっては他人事。政治のテーマとしても優先順位は高くないのが大問題。長期的には国家の存亡に関わる問題なのだから、いち早く対策を打つべき。

2011年に入ってユーザー数減少 本家米国で「フェイスブック疲れ」 – JCastニュース(5月 8日)

 確かにフェイスブックでどんどんプライベートが明らかにされ、衆人環視状態を感じる人も増えてるように思う。適度に友達の数とクオリティを調整しないと実生活に支障を来す可能性もある。ソーシャルサービスは便利な面も多々あるが、使い方には気をつけましょう。ちなみに僕のFBは破綻しており、ワインの話題専用にしてしまいました。

●夏野 剛(なつの・たけし)
1965年生まれ。慶応義塾大学政策・メディア研究科特別招聘教授。90年代後半、NTTドコモにてiモードを立ち上げ、今日に至る礎を築いた立役者。08年の同社退社後、ドワンゴほか数社取締役を兼務。ドワンゴではニコニコ動画の「黒字化担当」として、ユーザー間で広く知られるように。

BusinessJournal編集部

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