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富士電機、ひとりパワー半導体に突っ込む”大穴狙い”戦略の行く末

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何をしている会社なのかわからない、と言われるようでは……

 こうした動きの背景には、10年、トップに就任した北澤通宏社長の意向が強く働いている。富士電機といえば、かつては古河グループの中核企業で富士通の出身母体でもある名門だ。ただ、一昔前は大手重電メーカーと呼ばれたものの、現在は日立製作所、東芝、三菱電機からは大きく離され、3社の背中は見えない。事業内容も発電所のタービンから自販機まで幅広いが、核といわれる事業は見当たらない。業界関係者は「北澤社長は同社で傍流だった半導体部門の出身。”富士電機と聞いてもなんの会社かわからないのが最大の問題”とボヤいている」と語る。パワー半導体への集中投資は、半導体とそれを組み込む産業機器を同社の大黒柱に育てたいという北澤社長の強い意志のあらわれだろう。

 かつての名門は、果たして再び輝きを取り戻せるのか。成否はわからないが、競合他社がブレーキをかける中、一気にアクセルを踏み込む戦略は、失敗したときは無傷ではいられない大きな賭けであることは確かだ。 
(文=江田晃一/経済ジャーナリスト)

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