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会社提案の社長候補が株主総会で否決!

ヤマダコーポレーションの骨肉の争い

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post_348.jpg「ヤマダコーポレーション」HPより
 株主総会を舞台に壮絶な骨肉の争いが勃発した。東証2部上場の自動車整備機器メーカー、ヤマダコーポレーション(東京都大田区)が6月28日に開いた株主総会で、山田和正取締役(64)の社長就任など、会社提案の取締役選任議案が否決された。一方、株主提案の議案は可決。山田昌太郎取締役(49)が、総会後の取締役会で社長に昇格した。

 会社が提案した4取締役と監査役は全員が退任。株主提案の山田昌太郎取締役ら5人の取締役と監査役が選任された。経営陣の総入れ替えである。

 株主提案をしたのは、和正氏の兄で昌太郎氏の父親である山田豊雄相談役(82、元社長)。早い話が、長男の昌太郎氏を社長に据えたい豊雄氏と、自分が社長になりたい和正氏の兄弟喧嘩である。

 骨肉の争いが火を噴いたのは5月1日のこと。元社長の豊雄氏が会社提案と異なる取締役選任議案を株主提案した。理由はガバナンス(企業統治)の問題。ヤマダコーポの総仕入れ額の27.4%を占めるワイ・テイ・エスは、次期社長に内定していた和正氏が56%の株式を保有する大株主である。豊雄氏は「これでは、ヤマダコーポがワイ・テイ社を適切に管理できないおそれがある」とした。

 併せて「経営陣の世代交代を行う」目的で長男の昌太郎取締役、次男の幸太郎執行役員営業本部長(42)ら5名の取締役の選任を求めた。

 これに対して会社側は5月24日開催の取締役会で、株主提案に反対を決議。ワイ・テイ・エスの製品に関して「他社から同等品の製品を購入するのは極めて困難」として、「取引は不可欠かつ有益なもの。当社の利益を損なわないよう最大限の注意を払いながら取引を進めていく」と反論した。

 それに先立つ5月22日、会社側は株主総会に提出する取締役と監査役候補を正式に決定。次期取締役選任議案をめぐり、経営陣と元社長陣営が委任状争奪戦を繰り広げることとなった。今回の内紛の下地は2010年6月に豊雄社長が辞任に追い込まれた件にある、と業界関係者はいう。

BusinessJournal編集部

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