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『天職は寝て待て』の著者・山口周氏に聞く

これが「天職」に巡り合うための「転職」の極意だ!

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山口 人生のある時に、思いもかけぬ形で他者から与えられるものではないでしょうか。例えば、家具職人の家に生まれ、親の仕事を小さい時から手伝っている人がいるとします。家具をつくるのが上手で、「あの人につくってもらわないと困る」と。彼は本当は音楽家になりたいと思っているけど、音楽家は天職ではありません。世の中から求められているものが、やはり天職になると思います。もちろん、たぐいまれなケースとして、世の中から求められていることと、自分が楽しいと思うことが一致するケースもあります。よくキャリア論において、「好きなこと」と「得意なこと」を仕事選びの重要なポイントに挙げているのを目にします。仕事でお客さんと接していて思うのは、最初はそんなに好きな仕事ではなかったけど、だんだんとシンクロしていくケースがある。人からその仕事が得意だからやってほしいと言われるうちに、だんだん面白くなり、好きなことと得意なことが一致してくるケースです。これはひとつには自然にその仕事の面白さが見えてくるというケースと、もうひとつは努力して面白さを見だそうというケースです。よほど万能な人でない限り、世の中にあまたある職種の中で、自分が得意な仕事を見つけ出すのは難しい。ましてや、その仕事を自分が好きになる確率はまれです。だから、得意なことを仕事にして、その仕事を好きになる努力をしたほうが天職探しとしては早いのではないでしょうか。また、社会にとっても生産性が高いと思います。

――今のコンサルタントという仕事は山口さんにとって天職だと思いますか?

山口 私はコンサルタントに向いていると思います。得意か不得意かでいえば、得意なほうです。ただ、コンサルタントという仕事が好きかといえば、いまだにコンサルタントと言われることに違和感があります。本当は、モノをクリエーションする仕事をしたいという気持ちもあります。

――最後に、転職を考えている人にメッセージをお願いします。

山口 悩んでいるのなら、リスクを取って動いてください。いくらでも、やり直しはききます。転職は何度やってもいいのです。野球と違って、一度でもホームランが出ればそれで勝ちですから。ただ、お金に目がくらんで転職するのだけは、やめたほうがいいですね。
(構成=本多カツヒロ)

●山口周(やまぐち・しゅう)
1970年東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒業後、同大学院文学研究科美学美術史専攻修士課程修了。著書に『グーグルに勝つ広告モデル』(岡本一郎名義、光文社)。

BusinessJournal編集部

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