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停電時も電気を使える、利回り7.6%のおトクな「HEMS」

光熱費0円、売電で小遣い稼ぎも!?スマートハウスを狙え!

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「電力を家庭でつくり出すには限界があり、大量生産した発電所には、価格の面で到底かないません。中でも、原子力は一度にたくさんのエネルギーをつくり出せるため、単価が安くなります。一方、家庭用の太陽光パネルや蓄電池では、小規模で効率が悪い。それに、まだまだ設備が高額で、元が取れるのは、10年以上先です」

停電時の非常用電源としても

 しかし、デメリットばかりではない。

「震災時など非常用電源としては、スマートハウスは非常に可能性があります。不意の停電や災害時など万一のときでも、蓄電池にためた電気を使えるので、生活に支障が出ません。日中は太陽光で発電しながらためられるため、たとえライフラインが長期間ストップしても対応可能です」(矢田准教授)

 発電した電力をどこか別のところで使おうと考えた場合、電気を送る「送電」システムが重要になるが、前出のKさんも言うように、まだまだ送電システムは万全ではない。まずは、自分で自分の使う電力をつくること。そして、近所や公園、近くの企業などと共同して、地域で一丸となって屋根に太陽光パネルを設置し、中規模太陽光発電所にすることで効率よく発電すると、より効果的だという。

地域で取り組む「スマートタウン」

 すでに地域一丸となって発電する「スマートタウン」の構想も始まっている。

 例えば、街全体で電気自動車のカーシェアリングを実施し、電気バスの実証実験を行う千葉県山万。1380区画からなるユーカリが丘・ビューガーデンでは、全棟がスマートハウス。太陽光パネルとエネファームにより、それぞれの家庭で光熱費0円を実現した。

 さらに、来年完成めどに、街全体をスマートハウスで構成する計画「Fujisawaサステイナブル・スマートタウン」が、パナソニックと藤沢市、それに賛同する大手8社で進んでいる。神奈川県藤沢市辻堂、面積約19haのパナソニック藤沢工場跡地に住宅約1000戸と商業・公共施設を含み、1000世帯3000人が入居する構想だ。

太陽光パネルにも工夫を

 前出の矢田准教授は、太陽光パネルの性能にも着目する。

「日本の家は欧米のように大きくなく、太陽光パネルが設置できる屋根の面積も限られています。そんな中で、ドイツで開発・製造されている両面受光型の太陽電池は非常に有効です。これはパネルの裏面でも屋根からの照り返しの太陽光を吸収できます。垂直に設置しても太陽光を吸収できるため、千葉県市原市の高速道路のフェンスや日比谷図書館の屋上フェンスにも採用されています」

 新たな商品が相次いで登場する今、それらの動向、性能への期待が高まる。国やメーカーがスマートハウスの普及を狙うのであれば、一般家庭に負担のない、手の届く価格でなければならない。例えば、電話機のモデムのように、低コストのレンタル料金で利用できるような手軽さを期待したい。そうなれば、スマートフォンのようにスマートハウスも浸透していくはずだ。
(文=高橋洋子/暮らしのジャーナリスト)

BusinessJournal編集部

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