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豊田章男社長との“対立”に幕が下りる?

トヨタ創業家の独裁体制 渡辺相談役が首都高速の会長に

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 章男・新体制が発足した直後から、トヨタは猛烈なバッシングに遭った。09年夏頃から米国で空前絶後のリコール騒動に巻き込まれた。10年2月には、章男社長が米下院の公聴会に呼びつけられ“トヨタ叩き”はピークに達した。

 御曹司の章男氏がリコール騒動で吊るし上げに遭ったことで、創業者一族と旧経営陣の間で、リコール問題の責任のなすり合いが始まった。章男氏ら新しい経営陣は「渡辺氏が副社長時代に奥田碩会長の命令で推進した強引な原価低減活動がリコール問題の原因となった」と非難した。「3年間で主要部品のコストを30%、金額にして1兆円近く削減をしたが、それが下請け企業への無理な要求となり品質管理を犠牲にした」という。

 これに対して旧経営陣は激しく反発。「トヨタが世界最高の自動車会社になるまでは何も言わず、問題が発生したとたんに責任を転嫁している」と主張した。「今回の危機は、準備ができていないまま社長になった章男社長が作り出した危機だ」と反撃した。

 トヨタの内紛を報じたのは米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の10年4月14日付の記事だった。

 WSJによると「豊田社長は仲介者を通じて渡辺副会長に退任を求め、関連会社の経営に当るよう提案したが渡辺副会長はこれを拒否。元社長の奥田碩相談役は(このような降格人事をする)豊田社長こそ辞めるべきだと述べた」という。

 同誌は具体的な社名こそあげていない。だが、章一郎名誉会長は渡辺副会長を豊田自動織機の会長に押し込もうとしていたという。自動織機は豊田家の始祖、発明王の豊田佐吉翁が起こした名門企業とはいえ、世界のトヨタとは比べるべくもない。渡辺氏はこの降格人事を拒否した。

 さらにトヨタが出資する富士重工業の会長への転出説も取り沙汰された。トヨタを世界一の自動車メーカーにしたと自負していた渡辺氏にとって、到底、容認しがたい人事だった。プライドを傷つけられた渡辺氏は「外資系自動車メーカーに移籍するのではないか」といううわさまで流れた。

 渡辺包囲網は絞られていた。11年6月の株主総会で渡辺氏は、副会長を更迭され相談役に退いた。

 渡辺氏は現在、日本経団連の副会長を兼務している。11年夏、原発事故を起こした東京電力の資金繰りを支える原子力賠償機構の理事長に、渡辺トヨタ自動車相談役を据える人事が水面下で進行していた。だか、「待った」をかけたのは章男社長ら現経営陣だった。トヨタブランドに傷がつくことを懸念したという。同じ理由で、元経団連会長だった奥田碩相談役が東京電力会長に就く人事も拒否した。

『首都高バトル』 社内人事もデッドヒート。 amazon_associate_logo.jpg

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