仲の良かった友達同士で起業、いつしかいがみ合う関係に…

会社はこうして潰れていく…ある元ベンチャー起業家の告白

――2年目の売り上げと給料は?

A氏 売り上げは3000万円くらいに増えましたが、この頃も給料は30万円くらいに抑えていました。というのも、設立して半年間の厳しい印象が二人とも強くあったので、堅実にやっていましたね。

――当時の仕事ぶりは?

A氏 とにかく働きっぱなしで休みはなく、一日23時間くらい会社にいましたね(笑)。同時にお金はどんどんたまっていきました。二人ともお金には無頓着で、特に将来のビジョンなども考えておらず、目の前の仕事をこなすだけで、たまったお金をどうするか考えていませんでした。決算では、税金を取られないように、前出の税理士が、ほぼ利益が出ないよう処理していたことを、後から知りました。

――具体的には、どのような処理でしょうか?

A氏 架空の請求書をつくって、経費として税理士の知り合いの会社に振り込んだりとか……。今思えば完全にアウトなことをやっていましたね。当時は、私は完全に任せていたのでまったく知らず、税理士が処理していたので問題ないと思っていました。

ある人物の入社から、徐々に歯車が…

――その後は、どのような感じになっていきますか?

A氏 せこせこ小さい会社から受ける仕事ばかりやっていても未来はないと感じ始めていました。そこで、以前から仕事上で付き合いのあったCを社員として雇いました。というのも、Cは営業寄りのクリエイターで、僕らにはない人脈もいろいろ持っていたので、面白くなりそうだなと。C本人も、フリーの仕事に限界を感じていたらしく、僕らの会社が景気がいいのを見て、「オレ、入るわと」(笑)。

――Cの仕事ぶりはどうでしたか?

A氏 期待していたような、新規の仕事を取ってくるといったことに関しては、全然ダメでしたね。Cの性格は、世渡り上手でずる賢く、サボリ屋、私利私欲でコンプレックスの塊で、人に嫌われるタイプ。Cが入ったあと、何人か社員を雇い、5人体制で仕事をしていました。

――その頃の会社の売り上げは、どれくらいでしたか?

A氏 売り上げは年間7000万円くらいありましたが、給料は変わらず定額でした。ただ、だんだんと、私とCは、社長のBに対して物足りなさを感じてきました。というのも、広告会社は徹夜が当たり前ですが、Bは定時で帰れるような“普通の会社”を望んでいました。一方、私とCは、そろそろ次のステップが必要じゃないかと思っていました。

 とはいえ、そういったマネジメントに関する話が、まったくなかったですね。今思えば、将来の経営について、きちんと3人で話し合いをするべきでした。そもそもBは仕事が雑で、私は尻拭いばかりしていました。

 一方、CはCで会社の実権を掌握したがっていて、社長のBを見下していました。Cは途中で取締役になったのですが、Bに「株をよこせ」とか言い初めました。こうして、お互いに溝が徐々に深まってきた感じです。

仲の良かった経営陣

――その頃は、お互いに会話はなかったのですか?

A氏 業務的なことはよく話していました。もともと3人はすごく仲が良くて、飲みにいったりとかもしてましたし、あのころが一番幸せだったな……。

――それが、だんだんお互いの間の溝が深まってきたと。

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