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「ダイヤモンド」vs「東洋経済」! 経済誌双璧比べ読み(10月第2週)

『四季報』裁判を起こされた「ダイヤモンド」の企業特集が出色

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 データはたくさんあるものの、十分に活用できていない残念な特集だった。

因縁の企業決算情報で好企画のダイヤモンド

一方の「週刊ダイヤモンド 10/13号」の特集は、『知らないではすまされない 「会社の数字」に強くなる!』だ。初めて決算書に触れるというフレッシュマン、自社の業務改善をしたい経営者、取引先の経営状態に不安を持っている営業マン、株を買いたいと思っている会社の財務内容を知りたい投資家……。「会社の数字」を使う理由は人それぞれだが、企業を見る上で、決算書は不可欠だ。今回の特集では、基本からプロの技まで、決算書を読み解く際に必要なノウハウを解説している。

 ちょうど、9月中旬に『会社四季報』(東洋経済新報社刊)、『日経会社情報』(日本経済新聞出版社刊)のそれぞれ秋号(年に4回出版される)が出たところで、こうした会社の決算書を読み解く企画は好機で、しかもダイヤモンドがこの特集を組むことはあるウラ読みができて、経済誌ウォッチャーとしては興味深い。

 というのも、企業の決算情報の二大双璧は『会社四季報』(東洋経済新報社刊)、『日経会社情報』(日本経済新聞出版社刊)。この牙城を崩そうとダイヤモンド社は『ダイヤモンド「株」データブック』を00年代に展開していた(全銘柄版と厳選企業版の2種類)。ところが、企業データが『会社四季報』に酷似していると東洋経済に裁判を起こされ、全銘柄版はわずか3号で休刊。厳選企業版もこの春号(2012年3月)をもって休刊になっているのだ。なんともダイヤモンドにとって、企業の決算情報は鬼門になりつつあるのだ。

 しかし、今回の特集は充実している。特集『Part1 今さら聞けない数字の見方』では、「スッキリわかる! 決算書の読み解き方」といった入門編から、債務免除を受けて身軽になったJALのバランスシートを分析する「航空業界の競争がゆがむ!? 復活したJALを大解剖」といったタイムリーな話題まで提供している。

 『Part2 強い会社をつくる!』では、企業活動に大きな影響を与えそうなふたつの14年3月期からの制度変更を紹介している。まずはSPC連結義務化だ。  主に不動産開発で多用されてきた開発型SPC(特別目的会社)のスキームが不動産会社の経営実態を見えにくくするとして、連結対象にすることが義務化される(義務化は3月決算の会社ならば14年3月期から)。主要不動産会社は早期適用で連結財務諸表の作成を開始したが、連結財務諸表のバランスシートは大膨張した。とくに影響が大きいのはSPC比率が高かった東急不動産。有利子負債が連結で5598億円から1兆989億円と倍増したのだ(時価)。一方、住友不動産は不動産の含み益が5458億円から9760億円になった(簿価)。投資家にとって注意したいのは各社によってSPCの資産を時価で再評価したか簿価のまま連結したかがバラバラなことだ。いずれにせよ、会社の評価がガラリと変わるおそれがあり、関係者にとっては注意が必要だ(『不動産会社のB/Sが大膨張! SPC連結義務化のインパクト』)。

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